健康食品で特に注意すべき成分は

サプリメントなどの健康食品を使ったことがありますか? 2019年の国民健康 ・栄養調査によると、日本では成人女性の4割、男性で3割の人が使っています。

健康によかれと思ってのことですが、時に、健康食品で健康を害する事例も起こります。厚生労働省は20年から新たに、特別に注意が必要な成分を含む食品について、 健康被害の情報を集める制度を開始しました。厚労省指定の成分を含む製品について の健康被害情報を、製品の製造販売業者が都道府県に届け出るよう義務づけています。

健康食品に法律上の定義はなく、医薬品のような効果と安全性の事前確認が法律で義 務づけられていません。健康被害が起きても、保健所に届け出があった場合に厚労省へ 報告する取り決めだけで、法律に基づいて積極的に被害情報を集める制度がありません 健康被害の実情がつかみにくかったのです。

最近では、「フェラリア・ミリフィカ《という椊物素材を含むサプリメントによる上 が数年にわたり多発していることが17年に明らかになりました。豊胸効果をうたうサ プリで、国民生活センターが注意喚起し、厚労省も調査、業者に行政指導をしました。

今回の制度はこの一件を契機に創設されました。注意が注意が必要な成分を前もって指定 、消費者からの苦情があったら事業者に報告を義務づけ、監視しようというわけです。フ ェラリアーミリフィカ、コレウスーフォルスコリー、ドオウレン、ブラックコホシュの 四つを指定。’製品には包装に「指定成分等含有食品《と表示が義務づけられています。

情報は厚労省のサイトで公開されています。今年は9月までで107件。うちコレウ スーフォルスコリーが68件で最多、性別では女性が95件と大多数を占めます。

集まった情報は厚労省の専門家ワーキンググループが検討し、調査や対応が必要か判 断します。今のところ、更なる調査が必要とされた事例はありません。

もし健康食品を利用する場合、消費者が注意することは? 厚労省は、「薬と併用し ない《「同時にいくつもの健康食品を使わない《「どんなものを、どれくらいの期間、 どれだけ取ったのかメモをつけ、体調に異常が出たら飲むのをやめて医療機関を受診し て《などを挙げます。面倒だったら、ラベルや容器を保存するのも一つの方法です。 (編集委員・大村美香)


(出典:朝日新聞、2022/12/03)

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