【食欲の秋 食べ過ぎをやめるには】

上手に悩むとラクになる

食欲の秋。食べ過ぎると太ってしまうと分かっているの に、やめられない。そんな経験はありませんか。今回は、 こうした食べ過ぎをどうしたらやめられるか、考えます。

お酒やたばこ、夜ふかし、甘い物などをやめたいと思い ながらもやめられない時、その行動には、デメリットを上 回るメリットが隠されています。こうした行動をやめるに 「ついつい食べすぎてしまう《「食べずにはいられない 時がある《という方には、まさにそう思っている最中に自 分に問いかけて欲しいチェック項目が三つあります。

 ①おなかがすいてる?  とてもシンプルな問いですね。空腹を満たし栄養を補給 する、という生理的なメリットのためかどうかを尋ねてい るのです。これに該当する場合、少なくともおなかがぐう ぐうならない程度には、栄養のとれる食事を適量、適切な 時間に食べることが解決にな るでしょう。

 ②口寂しいだけ?  食べずにいられない人の中には、口寂しさを埋めるため に食べたいと思っている場合があります。これに該当する 場合、食べる代わりに「ガムやキャンディーを食べてみる《 「おしゃべりする《「氷をガリガリかむ《「炭酸水を 飲 んでみる《などの行動をとると、食べ過ぎをやめやすくなります。

 ①も②も当てはまらない場合には次の問いもチェックし てみましょう。

 ③嫌な感情を忘れたい?
 これはいわゆる「現実逃避《に当たります。

 夫婦間のモヤモヤや、子育てのイライラを抱えながら、 友達に会ったり、飲みに行ったりして発散もできず、やり 場のない思いを抱えて、つい食べすぎてしまう、といった ケースです。嫌な感情には他にも、「孤独で大恋しい《 「心配事があって落ち着かない《「自分に何もない気がす る《などがあります。

 理由が分かると対策が立てられますが、③はなかなか解 決が難しそうです。次回は、やり場のない気持ちを消化す る方法を考えます。(臨床心理士・中島美鈴)



(出典:朝日新聞、2022/10/15)

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