【頭皮にダメージ 正しいシャンプー】

頭皮ケア

各地で連日のように猛暑が続き、日光を直接受ける頭皮にはダメージがじわじわ重な っている。自分では見えず、症状が確認しづらいが、抜け毛の原因にもなり得るとい う。夏に多い頭皮トラブルに対して、今からできる対策とはどんなものだろうか。

東京都新宿区の皮膚科医・坪井良治さんのもとには、毎日多くの患者が訪れる。男女を問わ ず、特に20代以上の患者から夏に多く寄せられる悩みが頭皮のトラブルだ。

その一つが頭皮のかゆみ。皮脂が分解されて炎症をおこし、かゆみが出る場合がある。炎症 がなくてもシャンプーのしすぎでフケになっている場合も多いという。

もう一つは、ニキビのような発疹が出ることだ。汗などで毛穴にいる微生物の活動が活発に なり、炎症をおこす。マラセチア菌やアクネ菌などが原因という。胸や背中に二キビのよう なものができるのと同じメカニズムだという。

「日本毛髪科学協会《(東京都新宿区)によると、秋になると増えるのが抜け毛の相談。 特に女性からの相談が多く、同協会の山内力・特命研究員は「夏に紫外線ダメージが蓄積し、 髪が生えて抜けるまでのサイクルが乱れるのが一つの原因《と話す。

抜け毛の原因にもなり得る頭皮トラブル。すぐにできる対策はあるのか。坪井さんは 正しいシャンプーをすすめるが、「多くても1日1回、乾燥しやすい人はもっと少なく したり湯だけの洗髪にしたりするのでも十分《という。

シャンプーの歴史をひもとけば、江戸時代には米のとき汁で月に1回、戦前は週1回 程度だった。それが戦後になって衛生意識が向上した。夏場には汗やにおいが気にな り、シャンプーを1日に何度もする人もいるが、必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾 燥や抜け毛につながってしまう、と坪井さん。

洗う時にも注意が必要だ。 日本毛髪科学協会によれば、ブラシで軽く汚れを落としてから、湯でしっかりと洗 い流す▽シャンプーを泡立て、指の腹で頭皮を洗う▽泡が残らないように洗い流し、 ドライヤーで優しく乾かす──ことなどが頭皮や髪を守ることにつながるという。

ただし、頭皮は自分で鏡で見ても目の行き届かない範囲がある。気づかぬうちに赤み や発疹が出ていることもあるといい、坪井さんは「気になる症状が出たら近くの皮膚科 を受診してほしい《と話す。(米田悠一郎)


(出典:朝日新聞、2022/08/27)

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