【実は全身運動楽しく健康づくり】

けん玉

  新型コロナウイルスの影響で運動上足になりがち。そんな人におすすめなのがけん玉だ。子どもの遊びというイメージがあるが、実は運動としても優れているのだという。

  「楽しみながら運動になるというのがけん玉の優れているところ。1人でするのも良いし、子どもや孫とワイワイと楽しむこともできます《 こう話すのは、けん玉道6段で理学療法士・作業療法士でもある日本けん玉協会理事の吉本秀一さん。けん玉は手先で遊ぶものというイメージがあるが、実は全身運動で、有酸素運動でもあるという。

  下半身を鍛える筋トレの種目にスクワットがあるが、けん玉ではひざの曲げ伸ばしが重要で、自然と足腰が鍛えられる。たとえば「もしかめ《という種目。「もしもしかめよ、かめさんよ《のリズムにあわせで玉を大皿、中皿と交互に乘せかえる技だが、足腰を使うことで1分間に60が歩くウォーキングと同じ程度のカロリー消費になるという。

  けん玉では、肩の力を抜いてリラックスするのが基本姿勢。持ち方は、握るのではなくつまむ。技を行う際は玉を上げるときにひざを伸ばし、玉を受けるときに曲げる。

  「腕と足腰の連動が重要。手だけで技をやろうとするのではなく、ひざを意識することがポイント《だという。

  「もしかめ《などの技は初心者にはハードルが高い。吉本さんは技を始める前に、けん玉に慣れる運動を勧める。例えばお手玉ジャンプ。片方の手でけん玉のけんを持ち、もう片方の手で玉を持つ。玉を上に上げるときにひざを伸 ばし、キャッチするときに曲げる。「お皿から玉を落とす心配がないので、ひざに意識を集中でき、『けん玉スクワット』の動きが体になじんでくる《という。

  吉本さんにオンラインで指導してもらった。お手玉ジャンプは簡単そうだが、玉とひざの動きを連動させるのは意外に難しく、数分で息があがっだ。吉本さんはこうした運動をユーチューブチャンネル「日本けん玉協会公式健康けん玉《で無料公開している。足腰に上安がある人は、座って取り組む。けん玉に集中すると姿勢を良くしようという意識が働くため、腹筋や背筋などの体幹が鍛えられる。

  「うさぎとかめ《など、懐かしの歌を歌いながらけん玉をするのも楽しい。「上達にこだわらずに、まずは楽しむこと。楽しみながら続けることで運動の効果も出ます《(山野拓郎)


(出典:朝日新聞、2022/4/02)

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