【ブーケ眺めてストレス低減】

花のある暮らし

新型コロナウイルスの感染対策で、東京では緊急事態宣言が続く。各地でも引き続き警戒が強まり、せっかくの夏をピリピリした気分で過ごしている人も多いのではないか。花に力をもらって、気分を盛り上げようと、初心者でも気軽に楽しめるヒントを専門家に教えてもらった。

花を眺める効用については昨年、農研機構と筑波大学の研究チームが「ストレス低減効果《について報告をまとめている。平均24・4歳の35人を対象に、事故の場面やヘビ、虫といった多くの人が上快に感じる画像を見てもらった後で、青空、花、椅子の3種類の画像も見てもらった。花の画像を見たとき、ストレスで上昇していた血圧は最大で3・4%低下し、低下の幅は他の画像に比べて有意に大きかった。

また、32人(平均21・6歳)について唾液に含まれるストレスに対抗するホルモン「コルチゾール《の値を調べたところ、ストレスにより上昇したコルチゾールの値は、花の画像を見たことにより21%低くな ったことが確認されたという。「花を生活に取り入れることで、日常のストレスを軽くできる可能性がある。日々変化する生花なら効果はさらに高まることが期待されます《と、望月寛子・上級研究員は話す。

室内に花を置いて日々のストレスを和らげたいが、飾るセンスに自信がない人も多いだろう。達人の知恵を借りようと記者が向かった先は、齒都圈を中心に100店舗超を展開する「青山フラワープーケット《だ。

同店は、初心者にも日々の暮らしに採り入れやすい「ライフスタイルブーケ《を提案している。

「旬の花をメインに、グリーンをあしらってみましょうか《

運営するバーターコーポレーション(東京都港区)の切り花担当・大草久美子さんはそう言って、店内から花を選んでくれた。夏らしいヒマワリを主役に、緑色の工リンジウムやヤマゴボウの花などが周りを 囲んだ。

リビングやダイニングに飾って何日か楽しんだら、さらに小分けにして小さな花器やグラスに移し替え、キッチンや玄関にささやかに置くのもいいという。

花を器に入れるときに悩ましいのが、花の1本1本の向きと、丈と器のバランスだ。花瓶から方々に茎が伸び、花首が大きく傾いてだらしなく見える気がするが、かといって短く切ると寸足らずな感じで落ち 着かない。ベストバランスは?

「難しく考えなくてもいいですよ。花が自然に傾く方向にゆだねて、無理に逆らわないでいいです《。少しほっとした。

大草さんによると、丈が長い花は、花瓶と花の丈が1対1・5ぐらいにおさめるのがよく、丈が短いものは1対1ぐらいだとしっくりくるそうだ。

もう一つ。花器のバリエーションを増やしたいが、出来れば手持ちの器でなんとかしたい。グラスでもいいですか?

「ワインボトルやピッチャーもおしゃれです。丈が短いものならジャムの瓶でも《。秋になると陶磁器も趣があっていいらしい。秋は仏花の代表である菊の最盛期。最近は「マム《と呼ばれる洋菊が注目を集めているという。

コロナ禍では、大規模イベントをはじめ卒業式、結婚式、送別会など花の需要がある行事が軒並み自粛となり、花業界は苦境に立だされている。生産現場では、行き場がない花の廃棄処理も行われたそうだが、日々のストレスをいやしてくれる季節の花の価値を見直したいと思う。 (熊井洋美)

花のある暮らし

新型コロナウイルスの感染対策で、東京では緊急事態宣言が続く。各地でも引き続き警戒が強まり、せっかくの夏をピリピリした気分で過ごしている人も多いのではないか。花に力をもらって、気分を盛り上げようと、初心者でも気軽に楽しめるヒントを専門家に教えてもらった。

花を眺める効用については昨年、農研機構と筑波大学の研究チームが「ストレス低減効果《について報告をまとめている。平均24・4歳の35人を対象に、事故の場面やヘビ、虫といった多くの人が上快に感じる画像を見てもらった後で、青空、花、椅子の3種類の画像も見てもらった。花の画像を見たとき、ストレスで上昇していた血圧は最大で3・4%低下し、低下の幅は他の画像に比べて有意に大きかった。

また、32人(平均21・6歳)について唾液に含まれるストレスに対抗するホルモン「コルチゾール《の値を調べたところ、ストレスにより上昇したコルチゾールの値は、花の画像を見たことにより21%低くな ったことが確認されたという。「花を生活に取り入れることで、日常のストレスを軽くできる可能性がある。日々変化する生花なら効果はさらに高まることが期待されます《と、望月寛子・上級研究員は話す。

室内に花を置いて日々のストレスを和らげたいが、飾るセンスに自信がない人も多いだろう。達人の知恵を借りようと記者が向かった先は、齒都圈を中心に100店舗超を展開する「青山フラワープーケット《だ。

同店は、初心者にも日々の暮らしに採り入れやすい「ライフスタイルブーケ《を提案している。

「旬の花をメインに、グリーンをあしらってみましょうか《

運営するバーターコーポレーション(東京都港区)の切り花担当・大草久美子さんはそう言って、店内から花を選んでくれた。夏らしいヒマワリを主役に、緑色の工リンジウムやヤマゴボウの花などが周りを 囲んだ。

リビングやダイニングに飾って何日か楽しんだら、さらに小分けにして小さな花器やグラスに移し替え、キッチンや玄関にささやかに置くのもいいという。

花を器に入れるときに悩ましいのが、花の1本1本の向きと、丈と器のバランスだ。花瓶から方々に茎が伸び、花首が大きく傾いてだらしなく見える気がするが、かといって短く切ると寸足らずな感じで落ち 着かない。ベストバランスは?

「難しく考えなくてもいいですよ。花が自然に傾く方向にゆだねて、無理に逆らわないでいいです《。少しほっとした。

大草さんによると、丈が長い花は、花瓶と花の丈が1対1・5ぐらいにおさめるのがよく、丈が短いものは1対1ぐらいだとしっくりくるそうだ。

もう一つ。花器のバリエーションを増やしたいが、出来れば手持ちの器でなんとかしたい。グラスでもいいですか?

「ワインボトルやピッチャーもおしゃれです。丈が短いものならジャムの瓶でも《。秋になると陶磁器も趣があっていいらしい。秋は仏花の代表である菊の最盛期。最近は「マム《と呼ばれる洋菊が注目を集めているという。

コロナ禍では、大規模イベントをはじめ卒業式、結婚式、送別会など花の需要がある行事が軒並み自粛となり、花業界は苦境に立だされている。生産現場では、行き場がない花の廃棄処理も行われたそうだが、日々のストレスをいやしてくれる季節の花の価値を見直したいと思う。 (熊井洋美)


(出典:朝日新聞、2021/07/24)

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