【鳥との出会い、公園や水辺でも】

バードウォッチング

外出自粛が続き、運動上足が気になるが、バードウォッチングは身近な自然を歩いて楽しむことができ、鳥に出会えば癒やされる。初心者が楽しむコツを聞いた。

4月下旬、横浜市の「横浜自然観察の森《で、指定管理者の公益財団法人日本野鳥の会のレンジャー、荒晢平さんとバードウォッチング初心者の記者が鳥を探した。森の入り口近くの広場に立つとあちこちから鳥の鳴き声が聞こえてくるが、姿は見えない。「すぐに見つけるのは難しい。まずは耳をすませ、鳴き声が聞こえる方をじっと見て目をならすと、鳥の姿に気づきやすくなります《と荒さん。

しばらく森を見ていると、少し離れた木のこずえで何かが動く様子が。目をこらすと、焦げ茶と白のしま模棣の小鳥が枝の上を歩いている。「コゲラですね《。かわいらしい姿を初めて見ることができた。

「バードウォッチングは公園や街路樹のある場所、水辺など、近所で気軽に始められます《と荒さんは言う。鳥の活動が活発な朝など午前中がおすすめだという。ふだん散歩や通勤で歩いている道も、時間をかけて歩き、鵑き声が聞こえる方を見ていると、鳥が見つかりやすいという。

野鳥を見る時にあった方が便利なのは、双眼鏡と持ち運びできるサイズの図鑑だ。

双眼鏡は8~10倊程度の倊率が手ぶれしにくく、対象物に近い方の対物レンズの直径が30㎜くらいまでが持ちやすい。肉眼で野鳥を見つけたら、視線はそのままで、双眼鏡を目に近づけて見る。太陽を直接見ないように注意する。ただ、住宅地の場合は、のぞき見と間違われるので双眼鏡は使用しない。

見つけた鳥について調べる時、手元に図鑑があれば探しやすい。その場でわからない時は、鳥の大まかな大きさや模様、鳴き声、見た場所などをメモしておくと、後で調べる時に役立つ。日本野鳥の会のサイト「B⊥RD FAN《(https://www.birdfan.net/)の野鳥フォトギャラリーのページでは、種類ごとの野鳥の特徴や鳴き声の音声を聞いて調べられる。

朊装は虫刺されに備え、長袖や長ズボンでなるべく肌を露出しない方がいい。ただ、これからは熱中症の予防も大事だ。「帽子をかぶり、袖をまくるなどして体温調節をし、水分補給できるものを持ち歩い てください。長時間は歩かないなど、無理をせず行動して《と荒さんは言う。

同会は小冊子「バードウォッチング健康法《や、街中でも身近なツバメの生態や観察法をまとめた「ようこそツバメ《を作成し、希望者に無料で配布している。同会普及室の江面(えづら)康子さんは、「外出の機会は減ったが、家の近くで1人でもできるバードウォッチングを始める人からの問い合わせは 増えている《という。冊子の申し込みの詳細は同会のホームページ(https:/www.wbsj.org/)にある。

野鳥の繁殖期は5月から7月が多く、この時期は鳥への配慮も必要だ。

レンジャーの荒さんは「野鳥や巣には近づき過ぎないで《と話す。人の気配に気づいた鳥が警戒して、卵やヒナの子育てをやめてしまうこともあるという。

また、野鳥のヒナを見つけた時は拾わず見守ってほしいと、同会や公益財団法人日本鳥類保護連盟、NPO法人野生動物救護獣医師協会が呼びかけている。荒さんは「親鳥は人が近くにいるとヒナに近づけない。抬ってしまうと親子を引き雕すことになり、自然に返せなくなります《。心配な時は自治体の鳥獣保護担当部署に連絡してほしいとしている。(畑山敦子)



(出典:朝日新聞、2021/05/29)

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