【新しい自転車競技 全身のバランス感覚が発達】

2020年の東京五輪から新たに公式種目に加わる種目の一つが、自転車競技のBMXフリースタイル(パーク)です。魅力や楽しみ方を調べました。

BMXは「bicycle motocross」の略語だ。1970年代に米国で始まった。BMXのうちフリースタイルの「パーク」は、ジャンプ台が複数ある競技場で、360度回転するハンドルなどを備えた特殊な自転車に乘ったまま、様々な技(トリック)を行う。競技会では審査員が技の難易度や完成度、組み合わせや独創性などを採点する。

昨年12月に京都府で開かれた全日本選手権は、参加者の過半数が15歳以下だった。神奈川県の小学2年、神保虎之介君(8)は、自転車ごと後ろ向きに1回転したり、ジャンプ中に両足を後ろに上げたりする技を決め、7〜9歳部門で準優勝、2018年シーズン総合成績では同部門で優勝した。

虎之介君がBMXを始めたのは、中学1年の兄、俊介さん(13)=図の写真=らの影響で、4歳の時。様々な地形で専用自転車を乗りこなしたり平地でホップしたりする練習から始め、足を上げるなどの技の練習へと進んでいった。ふだんは駐車場などで練習している。

競技経験者の父、亮介さん(47)は、「ジャンプしたまま姿勢を崩さずに技を決めなければならないので、全身のバランス感覚が発達してきた」とみる。一方、全日本フリースタイルBMX連盟の出口智嗣理事長は、「技の種類や順番も、服装もすべて自由なので、創造力や決断力が養われる」と言う。また、競技仲間同士の連帯感が強く、見事な技にはライバルでも大きな拍手や声援を送るという。「そういうスポーツの精神を身につけるのにもいい競技」

BMXに関心のある人には、専用自転車を扱う自転車ショップが入門教室を開いている。自転車も貸してもらえる。

BMXは観戦も楽しい。「競技場には音楽が流れ、話し上手な司会者もいる。ぜひ大会に足を運んで欲しい」と出口さんは言う。同連盟のサイトに大会案内が掲載されている。(大岩ゆり)



(出典:朝日新聞、2019/01/26)

戻る