【子どもとカフェイン 海外はエナジードリンクを規制の方向】

もうひとがんばり、という時に頼りになるエナジードリンク。私も飲むことがありますが、海外では子どもへの提供を規制する動きが広がりつつあります。

今年8月、英政府はエナジードリンクの未成年への販売を、イングランド地域で禁止する方針案を発表。砂糖やカフェインを多く含み、飲み過ぎると健康に悪影響が出る恐れがあるなどとした。ラッセル・ヴァイナー英王立小児保健協会長は「エナジードリンクが子どもや若者にとって栄養があるとか、必要だという科学的根拠はない」とコメントしている。

ここ数年、米国やカナダ、豪州などでも」政府などの公的機関が子どもへの販売規制や注意の呼びかけ、リスク評価などをする例や、医学界による注意喚起が相次いだ。日本でも厚生労働省が昨年、子どもや妊婦は飲用を控えるよう呼びかけた。メーカーも外装に注意文書を載せている。同省によると、エナジードリンクの中には、缶や瓶1本あたり、コーヒー2杯分のカフェインを含むものもあるという。

各国の報告書や注意文書によると、エナジードリンクを取りすぎると、頭痛や吐き気などが出る恐れがあるとされる。継続的に飲むことで、肥満などにもつながる可能性もある。一方で、カフェインは人によって感受性に差があり、国際的に統一された子どもの摂取基準はない。

英国では、若者の間に急速に飲用が広がっているという。調査を担当したシェリーナ・ヴイスラム博士は「日本も似たような状況ではないか。予防原則に基づいて対応を検討した方がよい」と話す。

日本では、子どものエナジードリンク消費に関する公的な調査はないが、コンビニエンスストアや自動販売機でも売っており、子どもも購入が可能だ。子どものカフェイン摂取に詳しい栗原久・元東京福祉大数援(神経行動薬理学)は「飲まないことの不利益はなく、飲むことのリスクは少なくない」と指摘。学校などでリスクを教えることを求めつつ、「家でも、子どもに与えないだけでなく、親が子の前で飲まないなど、注意が必要だ」と話す。(小坪遊)


(出典:朝日新聞、2018/11/10)

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