【金属アレルギー 原因となる金属を知ることが大切】

イヤリングをしていると、耳たぶがかゆくなります。金属アレルギーかもと思い、どうしたらいいか調べてみました。

金属アレルギーは、汗や水に溶けた金属イオンが、体内のたんばく質に取り込まれアレルゲンとなり、リンパ球が過剰反応することで起こる。その結果、金属と触れる部分がかぶれたり、全身に全身性の皮膚炎が出たりする。

日本でアレルギー患者が多い金属は、ニッケル、クロム、コバルトなどだ。アレルギーが起きにくいと思われていた金も、歯科治療で金歯も使われる日本では、実は患者が多いという調べがある。

東邦大医学部の関東裕美臨床教授(皮膚科)は「アレルギーを抑えるには、原因となる金属を知ることが大切」と話す。方法の一つが「バッチテスト」だ。金属アレルゲンを含んだ試薬を専用のばんそうこうで皮膚に貼り、赤みなどが出ないかを2日後、3日後、7日後に確認。ただし、検査自体がアレルギーを強めてしまうこともあり、関東教授は「専門医の問診をきちんと受けて」と話す。

原因金属が分かったら、体に取り込まれる機会を減らす。装飾品ならアレルギーのない金属に換えたり、服の上からつけたりする工夫もある。金属はイオン化して初めてアレルギーを引き起こすので、汗はこまめに拭く。

食品や歯の着め物に含まれる金属がイオン化して消化管や口の粘膜から取り込まれる場合もある。例えばチョコレートや香辛料は、ニッケルやクロム、コバルトなどを含む。食事の調整も大切だ。

歯科材料が原因として考えられる場合は、専門の歯科医に相談する。東京医科歯科大の松村光明臨床教授によると、通常、問静やバッチテストの後、詰め物の金属の成分を調べ、治療方針を決める。

ただし、原因となる金属を取り除いても、症状はすぐ改善するとは限らない。2年後でも改善する人は6割程度。最近は公的医寮保険が使える非金属の歯科材料もあるが、保険が使えないと多額の費用がかかる。松村教授は「成分を特定しない安易な交換は控えて」と話す。(水戸部六美)



(出典:朝日新聞、2018/09/01)

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