【「罪悪感」を除く食品 低カロリーや素材の工夫で】

カロリー制限や糖質制限。むやみにカロリーを抑えようとして、食事をとらなくなることで、摂食障害に陥る事例もあります。楽しいはずの食事に感じる「罪悪感(ギルト)」を取り除くために、どのような方法があるのでしょうか。

罪悪感の源は人それぞれ異なる。食品に含まれる物質には、過剰な摂取や継続的な摂取により、少なからず体に悪影響を与えると考えられているものがある。必要以上のカロリーに罪の意識を感じる人、脂肪の多い食品を避けたい人、ミネラル分などを取り除いて精製された白砂糖に罪の意識を持つ人、人工的な着色料や保存料に注意を払う人もいる。

そんな罪悪感から解放されるように、「ギルトフリー」の考え方で作られた食品が広がりつつある。食品会社などごとに定義は異なるが、低カロリーや一部の添加物を使わないものが多い。

例えば、過剰摂取が冠動脈性心疾患のリスクを高めるとされるトランス脂肪酸。不安の声が高まり、欧米では使用や表示に関する規制も始まっている。日本では食品安全委員会が「日本人の通常の食生活では健康への影響は小さい」とする評価書をまとめたが、食品業界は自主的に減らす取り組みを進めている。

欧米の飲食店などでは、数十年前から化学調味料を使わない「NO MSG」(MSGはグルタミン酸ナトリウムを示す)という表示が浸透している。

ギルトフリーのスナックを扱う「スナックミー」では、「チョコレートを食べたいけれど、白砂糖は控えたい」という人に対して、砂糖無しでドライフルーツのデーツやレーズンを使った「ギルトフリーショコラ」や、黒糖やきなこを使ったクルミ菓子などを提供している。商品の購入者には、ジムなどに通って健康や食に関心が高い、20〜40代の女性が多いという。

罪悪感を感じず、健康に食を楽しもうという同棟の概念は、ドライフルーツなど素材に工夫を凝らしたシリアルなどを販売する「ケロッグ」や、有機野菜等の通信販売を手がける「オイシックス」などでも使われている。(田中誠士)



(出典:朝日新聞、2018/08/25)

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