【SUP 楽しめる水上運動筋力向上も】

海や川でサーフボードのようなものに立ち乗りし、パドルをこいで進むスポーツ「SUP」 (スタンド・アップ・パドルボード)が注目されています。年齢や性別にかかわらず楽しめ、いい運動になることも、人気の理由のようです。

私も6月に、大阪市中心部の大川で初挑戦した。日本シティサップ協会(大阪市)の西村なぎささん(33)が指導してくれた。最初は、陸上でパドルの使い方から。まっすぐこいで「直進」、半円を描いて「ターン」、垂直に下ろして「停止」だ。いよいよ川へ。初心者用の大きめのボード(長さ3b30a、幅90a)を浮かべ、座ってこぎ始める。安定感があり、簡単だと思ったのもつかの間、立ち上がると、ボードはぐらぐら、ひざはがくがく。それでも、何度か座って立ってを繰り返すうちに慣れてきた。

パドルをこぎながら、周りのビルを見渡す。けんそうと離れた別世界にいるような気持ちになった。「同じ街でも水上からだと見え方が変わるんです」と西村さん。自身も6年前に体験して魅力にはまり、ガイドになったという。体験者は20〜60代と幅広く、女性が多いそうだ。

常葉大(静岡県)は同県下田市と共同で2014年、55歳以上が対象の教室を週1回6週にわたり開催。星川秀利教授(健康スポーツ科学)は「初日と最終日に測定した数人の調査結果では、下半身の筋力向上がみられた。SUPは全身運動になり、バランスカの維持向上や転倒防止につながるかもしれない」と話す。

日本スタンドアップパドルボード協会(東京都)によると、国内で週1回以上楽しむSUP人口(推計)は15年2・4万人から17年5万人と、急増しているという。ボード上でヨガや釣りを楽しむ人もいる。サーフショップなどが企画する体験教室は各地で開かれている。

ただし注意点も。気軽な半面、SUPのボードと衝突したサーファーが亡くなる事故もあった。同協会は「自分の限界をわきまえ、無理な行動はしない」「基礎を身につけるまで、サーファーがいるサーフポイントに入らないように」などと呼びかけている。(鈴木智之)



(出典:朝日新聞、2018/07/14)

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