【冷房病を防ぐ 基礎代謝を上げ、食事にも注意を】

じっとしていても汗がわき出る季節、頼りになるのが冷房です。しかし、冷えすぎて体温調節がうまくできなくなり、頭痛やめまい、倦怠感などがでる、いわゆる「冷房病」になることもあります。どんな対策ができるのでしょうか。

20〜70代の男女720人を対象にした2012年のダイキン工業のインターネット調査によると、冷房が効いた場所とそうでない場所の出入りが多い人ほど、夏場に体調を崩す割合が高かった。体調不良の割合は、出入りがないと16%だったが、出入りが「たまにある」と37%、 「よくある」では43%にのぼった。

横浜国立大の田中英登教授(環境生理学)は「気温5度以上の差がある場所の出入りを繰り返すと、体温調節がうまくできず、冷房病になりやすい。悪化することもあるので、不調を感じたら、快適な気温の場所で座って休んで」と話す。冷え対策として、すぐにはおれる上着を持ち歩き、寒暖差の大きな場所の出入りを減らすことが有効という。

「冷え」に詳しい東京有明医療大の川嶋朗教授は「夏は基礎代謝が落ちるので体が冷えやすい。冷えにくい体をつくるには、ぬるいお風呂にゆっくりつかって運動するのがおすすめ」と語る。全身浴で血行を改善しつつ、運動で基礎代謝を上げることができる。お風呂は38〜39度で30分ほどつかるのが目安。ただ、「心臓の悪い人は半身浴にして、心臓への負担を減らして」と許す。入浴中の運動としては、背中をつけて足の裏で湯船を押す、両手をついて外側に押す、両手をあわせて内側に押すといった状態を6秒間キープするのが有効だそうだ。

運動の時間を作れない人には、毎日の生活の中で体を動かす時間を増やすことをすすめる。通勤・通学時に歩くスピードを普段の1・5倍にするほか、なるべく階段を使うことだ。「ちょっときっい」と感じるくらいが効果的という。

体を冷やす食事にも注意が必要だ。「サラダより温野菜、ざるそばよりかけそば、冷やし中華よりラーメン。冷たいビールはやめて、焼酎のお湯割りにするといい」と川嶋さん。(福地慶太郎)



(出典:朝日新聞、2018/06/30)

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