【家のカピを防ぐ 基本は乾燥、水分残さず風通し良く】

梅雨の時期になり湿度が高まると、家にカビが生えやすくなります。いったん生えると減らすのは難しく、増やさないようにする日常の対策が大切です。

カビは気温が20〜30度、湿度が80%以上になると生えやすくなる。家の中に生える主なカビはクロカビやアオカビ、コウジカビなど。ホコリやあか、糖分など何でも栄養源となる。千葉大学真菌医学研究センターの亀井克彦教授によると、きれいに見えている室内でも1立方bの空気中に1千個はどのカビの胞子があるという。湿度が高く、′空気がよどんでいる環境では、その数がさらに増える。

「カビを吸う量は少ないにこしたことはない。ぜんそくがある人や肺が弱っている人は特に気をつけた方がいい」と亀井さん。ぜんそくなどのアレルギー症状がある人が吸い込むと、症状が悪化することもある。コウジカビの仲間のアスペルギルスは、肺の病気がある人や高齢者らにせきや熱、皿痰(けったん)が出る慢性肺アスペルギルス症を引き起こす。数は少ないが、トリコスポロンというカビを吸うと健康な人でもせきや熱が続き、重症化すると呼吸困難を起こす夏塾過敏性肺炎になることがある。

NPO法人カビ相談センター(東京都)の高鳥浩介理事長は「カビが目に見えるように生えると減らすのは簡単ではない。何より予防が大事だ」と話す。増えやすいのが浴室などの水回りで、予防の基本は乾燥だ。カビが好むせっけんかすや皮脂を残さないように掃除し、床な どに残った水分を拭き取ることが大切。さらに「浴室に生えるクロカビは高温に弱いものが多く、週1回、50度のシャワーを壁や床に5秒かけて、水分を拭き取ることでも減らせる」と説明する。

居間や寝室、客間などは換気するほか、扇風機で空気を循環させると良い。ほこり1cの中には数十万〜数百万個のカビの胞子があるとされ、ためないようにこまめな掃除も大切だ。押し入れやクローゼットの中は湿度が高まりやすい。扉を少し掛けておいたり、すのこを引いて下に隙間をつくったりして、空気の通りを良くしておきたい。(土肥修一)



(出典:朝日新聞、2018/06/09)

戻る