【オメガ3脂肪酸 加熱に不向き、総量にも注意を】

近年、魚の脂肪やアマニ油などに含まれる「n−3系脂肪酸(オメガ3脂肪酸)」が健康にいいとはやっています。しかし、加熱調理に向かないものもあるなど使い方には工夫がいるようです。

日清オイリオは約10年前、n−3系脂肪酸の1種「α−リノレン酸」の効果を調べた。血圧が高めの男女(平均46歳)111人を二つに分け、12週間同じ食事をしてもらった。1日に取る油の総量をそろえ、一方はα1リノレン酸が3・4c、もう一方は1・7cになるよう調整した。初めどちらも上の血圧が平均135ぐらいだった。食事管理でともに下がったが、α−リノレン酸が多い方は125程産まで下がったのに比べ、少ない方は130程度にとどまった。試験終了後に上がりだし、差はほとんどなくなった。血圧に関わる酵素に働く高血圧の薬と同じような作用があるらしい。

また、国立がん研究センターが約4万人を11年間調べると、魚を多く食べる人は心筋梗塞などを起こす危険が少なかった。魚に多いEPA、DHAというn−3系脂肪酸の効果とみられている。

テレビでタレントなどがエゴマ油やアマニ油をいろんな食べ物にかける「ちょい差し」を見かける。だが、1日に取る油の総量とカロリーが増え、肥満を助長してはかえって健康に悪い。総カロリーの約25%を脂質で取ることが勧められている。1日2千`カロリーが必要な30−40代の女性なら500`カロリー。これは油約56c、おおさじ4杯強だ。この3割をn−3系脂肪酸と、サラダオイルに多く含まれるリノール酸などn−6系脂肪酸で取るのがよいとされる。ちょい差しする分、から揚げや天ぶらなどを我慢しなければならない。エゴマ油やアマニ油などは純粋だと酸化しやすく、加熱に向かないため、サラダ油の代用で揚げ油や炒め油に使えないからだ。

日清オイリオ中央研究所の笠井通雄研究第1課長は「菜種油などにアマニ油などを配合した油なら抗酸化作用のある成分が含まれ、加熱調理に使っても大丈夫です」という。また、アマニ油を含むマヨネーズなどもある。(鍛治信太郎)



(出典:朝日新聞、2018/03/24)

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