【ご当地体操 介護予防目指し 各地に続々誕生】

地方自治体などが作ったさまざまな「ご当地体操」が、各地に続々生まれています。狙いは地域住民の健康維持や介護予防。普及のための体操をする催しが地元で日常的に開かれることで、住民が運動する機会が増える効果があります。

健康・体力づくり事業財団が昨年秋、全国の自治体に調査した。詳細を集計中だが、各県市区町村によるご当地体操は、少なくとも3分の1の自治体にあるという。主な対象は「すべての世代」と「高齢者」で9割以上。財団の調査担当者は「基本的には地域のみなさんを対象に、手軽に運動していただくことが目的なのでしょうが、高齢者が増える中、介護予防への危機感が背景にあるようだ」。

運動指導の専門家や医療関係者が創作、監修に携わる例も多い。三つのご当地体操がある東京都練馬区。昨年11月、三つめの体操として、健康寿命を延ばすために日常生活の中で役立つ動きを助ける「ゆる×らく体操」ができた。イスに座ったまま31の動作で構成される。

2月に敬老館で開かれた体操教室を訪ねてみた。ゆる×らく体操の制作・監修を担当した健康運動指導士の黒田恵美子さんが、指導。片手ずつ、手を肩にあててひじで円を描くように回す動作は、シャツを看たり茶わんを持ったりする、上半身の動きを楽にする。片足ずつ前に伸ばし、両手で持ったタオルを足の指にかけて指でタオルをしっかり握る動作は、歩くときに足指が浮くのを防ぐ。足指が浮くと転びやすく、歩く速さも遅くなる。イスから立ったり座ったりする動作を楽にする動きや、O脚]脚による痛みを改善する動きなどもある。

厚生労働省のガイドラインで、今より10分間多く体を動かすことを奨励していることから、約10分間の体操になった。座ったままなので、日常生活に支援が必要な人でも無理なくできそうだ。

練馬区では、2007年以降、「健康いきいき体操」、高齢者の口の筋肉のストレッチを目的にした「お口すっきり体操」も制作。普及を担うボランティアグループもある。区のホームページで動画も配盾している。(神田明美)



(出典:朝日新聞、2018/03/17)

戻る