【食事の順番と血糖値 炭水化物「後回し」で上昇が穏やかに】

ご飯やおかずをどんな順番で食べるかによって、血糖値の上がり方が変わるといいます。脳卒中や心筋梗塞などの「心血管病」などを予防する食べ方とは?

ご飯やパンなどの炭水化物をとると、消化されたブドウ糖が血液中に取り込まれ、血糖値が上がる。血糖値が高い状態になると、活性酸素によって血管が傷つき、動脈硬化が進むと考えられている。空腹時の血糖値が正常な人でも、食後の血糖値が高いと、心筋梗塞といった心血管病などによる死亡リスクが高まるという国内外の研究結果がある。

血糖値の急な上昇を抑えるには、ご飯より先に野菜を食べることが効果的だ。食物繊維の働きにより、小腸での糖の吸収がゆっくりになるためだ。

また、ご飯より先に、魚や肉を食べることでも血糖値の急上昇を抑える効果がある。関西電力医学研究所は2015年、2型糖尿病の患者12人と健康な10人を対象に、ご飯を先に食べた場合と、魚か肉をご飯の15分前に食べた場合について血糖値の変化を調べた結果を発表した。

その結果、どちらのグループでも、ご飯を先に食べる場合に比べて、「魚が先」は約3割、「肉が先」は約4割、血糖値が上昇する幅が小さく抑えられていた。研究所の矢部大介副所長(糖尿病学)によると、肉や魚を先に食べると、「インクレチン」というホルモンが多く分泌される。その影響で、ご飯が小腸でゆっくり吸収されるようになる。また、インクレチンには、血糖値を正常に保つインスリンの分泌を促す働きもあるという。

こうした結果から、食事の際には、「野菜→魚(肉)→ご飯(パン)」の順番に食べるのがおすすめという。肥満体質の人を対象に、野菜から食べ始めるように指導をしたところ、体重の増加が抑えられたという研究もある。

いずれにしても、ゆっくりとよくかんで食べるのが基本。最後にご飯だけを食べるのが難しければ、おかずを少し残して一緒に食べても良いという。(石倉徹也)



(出典:朝日新聞、2018/03/10)

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