【リュックの背負い方 正しい姿勢で腰痛・肩こり防ぐ】

取材資料やパソコン、カメラを肩掛けかばんに入れていたら腰痛や肩こりがひどくなりました。リュックに変えてみたら調子がいいようです。なぜでしょう。

肩掛けかばんは、気をつけているようでも左石のバランスが崩れがち。このことが腰痛や肩こりにつながるとされる。腰痛対策に詳しい東京大病院・22世紀医療センターの松平浩特任教授は「日本では2800万人が腰痛に悩んでおり、8割で原因がはっきりしない」という。

「まずは正しい姿勢が第一。左石のバランスにリュックが一役買うことはある」。松平さんが「美ポジ」と名づけた正しい姿勢は、おへそ下の「丹田」に力を入れ、頭が上からひもでつられているような意識=図参照=で、骨盤を少し前傾させ、背骨がなだらかなS字カーブを描くイメージだ。女性では腰が反っている人が多いため、リュックを背負うときにもより腰の向きに気をつけた方がいいという。

東京医科大病院リハビリテーションセンターの理学療法士・直井俊祐さんは、新潟医療福祉大の勝平純司准教授らと共同で、若年者と高齢者それぞれに体重の5%ほどの重さのリュックを背負ってもらった。すると、正しい姿勢でリュックを背負った場合は、世代によらず腰などにかかる負荷が軽かった。

自然と骨盤がやや前に傾き、重心が下がり、おなか側の筋肉に力が入って体幹を安定させようとするため、「背中の筋肉がゆるみ、腰の負担を減らすことができる」という。

リュックを選ぶ時には、自分の背中の広さより大きい物は避け、用途に合わせて使い分けることを薦める。登山用など重い物を背負う必要がある場合は、肩ひもの幅があるもの、胸や腰などにベルトがついているものを選ぶ。

背負う時は、リュックの下端が骨盤よりも下にならないよう、肩ひもを調節。リュックがぶれると、体が自然と制御しようとして負荷がかかるので、できるだ け背中と密着するようにする。荷物が重すぎると前かがみになって腰に負担をか けてしまうので避ける。(水野梓)



(出典:朝日新聞、2017/12/09)

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