【スマホで肩こり ストレートネック、筋肉・関節に負担】

スマートフォンやパソコンを長時間使っていると、うつむいた状態で猫背になりがちです。その姿勢が、からだの不調の原因になっているかもしれません。

  頭を支えている首の骨である頚椎(けいつい)は本来、体の前に向かって緩やかなカーブを描いている。このカーブがクッションのような役割をして、体重の約10%の重さがある頭を背骨の真上で支えている。ところが近年、このカーブが失われてしまった「ストレートネック」の人が増えているという。

  猫背の状態でスマホやパソコンの画面を見ようとすると、あごが上がって頭が体より前に出ている状態になる。すると、あごを引こうとしても頭と頚椎の付け根の筋肉が硬くなっているため、うまくうなずけなくなる。「結果的に、頚椎の真ん中を曲げようとしてカーブが無くなり、ストレートネックができあがる」と、首都大学東京の竹井仁教授(理学療法士)は説明する。

姿勢が崩れて頭が体の前方に移動してしまうと、首の関節や肩の筋肉に過度な負担がかかり、頚椎に通っている神経が圧迫され、「肩こりや片頭痛、耳鳴りやかすみ目など、いろいろな問題が生じてくることがある」という。

対処法は、まずは正しい姿勢をとる習慣を身につけること。あごをのど元に引いて、頭が体の真上に載っていることを意識づける。加えて、腰痛治療をしているさかいクリニックグループ(東京都北区)の酒井慎太郎代表は、テニスボールを使った関節の矯正法も患者に紹介している。

まず、2個の硬式テニスボールを粘着テープで固定する。頭と首の境目にポールを当てた状態で、仰向けに寝そべる。1回1〜2分で1日3回まで。フローリングなどの体が沈み込まない床でやることや、ボールがずれないように首の下に本や雑誌を挟みこむのがポイント。ボールの硬さが刺激になって気持ちがよい。酒井さんは「頭と首の境目にあたる関節の可動域が広がると、頸椎全体がしなやかになってストレートネックが治りやすくなる」と話す。(佐藤建仁)



(出典:朝日新聞、2017/09/30)

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