【「ケトルベル」を振る 重りを選び 体力に応じて楽しむ】

やかんを意味する英語の名前がつく運動器具「ケトルベル」。幼児からお年寄りまで参加する競技大会も開かれるなど、楽しむ人が増えています。

特徴はその形。丸い重りの部分の上にハンドルが付く。起源は18世紀ごろ、ロシアや北欧などで、市場での計測用の重りを使った力比べからとされている。

東京都渋谷区のジム「FLUX CONDITlONINGS」トレーニング指導者の阿部勝彦さんに、スイングという動きを教えてもらった。

足を肩幅程度に開き、両手で持ったベルをももの間に引き、腰を突き出すようにして体の前に振り出す。スクワットのようにひざを曲げるより、股関節をたたんだり、伸ばしたりするのがコツだ。

「重りが手より先にあるので、遠心力を使った動きが行いやすいのが特徴です。まずは正しい姿勢を覚えて下さい」と阿部さん。注意点を意識してベルを振ると、徐々に体が温まってきた。重りを調整することで様々な年代や体力に応じて活用できるという。

大会では、制限時間で指定の動きの回数を競う。国際組織「オレンジケトルベルクラブ(OKC)」の施設「サワジム」(東京都品川区)では、2分間のスナッチという動きに挑戦した。

スナッチは、片手でベルを持ち、スイングとdouyou同様、ももの間から振り出したベルを、上体を少し後ろに反らしながら引き上げ、そのまま手を頭上に伸ばす。持ち上げたベルはハンドルを手のひらと手首の外側、重りを手首の上側で支える。

記録は14`のベルで右手23、左手21の計44回。重りを振り回すという動きが面白く、体全体をうまく使えれば、それほど重さも感じない。ジムでは、強そうな男性はもちろん、細身の若い女性も、私より重いベルを黙々と振っていた。

OKCのヘッドコーチで、国内に初めて競技のケトルベルを紹介したホリングス綾女さんは「有酸素と無酸素の両方の運動が同時に行え、体幹強化、心肺機能向上、引き締めなど、様々な効果が期待できます。『あと一回』と頑張ることで精神力も付きますよ」と話す。(小坪遊)



(出典:朝日新聞、2017/04/22)

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