【事故に備える運転姿勢 後部座席のシートベルト忘れずに】

もうすぐ春です。行楽地にドライブなど車で遠出する機会も増えそうですが、正しい運転姿勢を復習しませんか。

「安全運転はもちろん、万が一の事故時の備えです」。日本自動車連盟(JAF)交通環境部の山野陽一さん(47)に正しい運転姿勢を挙げてもらった。

まずシートは、ブレーキを踏み込んでもひざが少し曲がるぐらいに前後の位置 を調整。背もたれの角度は、背中をシートにつけた状態でハンドルの横側を握り、軽くひじが曲がるぐらいが理想。伸びきったまま操作すると、とっさの飛び出しなどに対応できないからだ。

忘れがちなのはヘッドレスト。「レスト」は「休む」ではなく、「レストレイ ント(拘束)」の意味だ。追突事故時などに首への衝撃を和らげる役割がある。耳の上の高さぐらいに、ヘッドレストの真ん中がくるように合わせる。山野さんは「事故時のけがを防ぐためにも必ず調整を」と呼びかける。

ルームミラーは左石均等に、サイドミラーは上下を下半分に道路が見える程度、左石は後続車との距離を測るために自分の車体も映るように調整する。

最後にシートベルト。特に08年に着用が義務化された後部座席の着用率は、昨 年の一般道での調査で36%にとどまり、運転席の99%、助手席の95%に比べて低さが目立つ。山野さんは「一番大事です。運転の際には同乗者に必ず着用を促してほしい」と話す。つけ方も重要だ。腰骨、鎖骨など体の硬いところの上を通すのが基本。首にかかっていると、事故時の衝撃を首で吸収してしまう危険がある。子どもや小柄な人は、ジュニアシートを使って調整する方法もある。

運転歴が長いと、自己流の姿勢で運転したり、自分の技術を過信したりしがち だ。また高齢ドライバーは自身の反応速度などの衰えなども気になるところ。J AFのホームページには、視覚能力などをゲーム感覚で確認できる「D-DOCk」もある。山野さんは「年をとると、視力や反応速度は低下する。自身の今の運転能力を把握してほしい」と話す。(川村剛志)



(出典:朝日新聞、2017/02/25)

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