【「あせも」と「汗荒れ」 「清潔」大事だが洗いすぎは逆効果】

暑い日が続き、外出や通勤で汗だくになることが多い季節。あせもなどの肌トラブルが気になります。どう対処すればいいのでしょうか。

あせもは医学的に「汗疹」と呼ばれる。大路皮膚科医院(東京都武蔵野市)の大路昌孝院長は「汗を急激に大量にかくことで、汗の通り道である『汗菅(かんかん)』が詰まり、汗が皮膚の内側にたまることが主な原因です」と話す。

あせもは、症状によって3種類に分けられる。かゆみがなく、透明や白い直径1〜3_程度の水ぶくれができる「水晶様汗疹」。普段見る機会が多い「紅色汗疹」は、米粒大ぼどの赤いぶつぶつができ、軽いかゆみや痛みを伴う。また、皮膚がなだらかに隆起する「深在性汗疹」は、熱帯地方などでみられるという。

ただ、汗でかゆくなるもの全てが、あせもというわけではない。皮膚がこすれたり、乾燥したりして、抵抗力が弱っているとき、汗に含まれる塩分などが刺激となり、赤くかゆみが出ることがある。「汗荒れ」と呼ばれる症状だ。よしき皮膚科クリニック銀座(東京都中央区)の古木伸子院長は「汗でかゆくなって、あせもだと思って受診する人が大半だが、実際は汗荒れということが多い」と話す。

あせもは新陳代謝のいい子どもにできやすいが、汗荒れは大人にもできる。ともに、首回りや腰回けなど皮膚が薄く柔らかい場所にできやすい。あせもはかかなければ数日で治ることが多いが、汗荒れはかきむしって放置すると、掻破(そうは)性湿疹など数カ月にわたって長期化することがあるという。

こうした症状を防ぐには、服装選びや健康な肌を保つことが大切になる。古木院長は「通気性の良い綿などの素材を選び、締め付けの強い衣類は避けた方がいい」と話す。肌の保湿を心がけて、肌のバリアー機能を保つこともポイントだ。夏でも、腕や足にはボディーローションなどを塗った方がいいという。

古木院長は「汗を気にしてせっけんで洗いすぎる人がいるが、肌のバリアー機能が失われてしまう。洗いすぎにも注意してほしい」と話す。(黒田壮吉)



(出典:朝日新聞、2016/07/31)

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