【ゴムチューブ運動 長さ変え 自分に合った負荷に】

久々に実家に戻ると、両側を持ち手のように輪っかにしたゴムチューブが床に一転がっていました。母が筋力トレーニングで使っているとのこと。どのような運動が効果的なのか、親孝行も兼ねて専門 家に聞いてみました。

「ゴムチューブのメリットは、長さを変えて負荷を調整できる点。筋トレは筋力が低下する高齢の方に特にやってほしい」。そう話すのは、東急スポーツオアシスの桑田勇人マネージャー。新宿のスタジオなどで実施する運動教室で、ゴムチューブ運動を取り入れている。

自宅でもできるチューブ運動の一つがスクワット。しやがんだ姿勢でぴんと張る長さにゴムを持ち、ゆっくりと立ち上がる。腰が反ってしまわないよう、おなかに力を入れてまっすぐ立つのがコツ。 太ももの筋肉が鍛えられて、座っているふとももが鍛えられて、座っている姿勢から立ち上がる力が鍛えられる。

背中が丸まる姿勢になりがちな人におすすめな、ローイングという運動もある。椅子に座り、足に引っかけたゴムを持って後ろに引っ張る。肩が上がらないようにヒジを引くのがコツで、「床に座って運動しても大丈夫」。腕立て伏せと同じように、腕や胸の筋肉を鍛えるチェストプレスという運動もある。「最初は5〜10回くらいから始めて下さい。ケガ防止のため、急に力を抜かないよう心がけることも忘れないで」と桑田さんはアドバイスする。

「ウォーキングなどの有酸素運動だけでは筋肉の向上にはならない」。そう話すのは、筑波大の柴田愛准教授(応用健康運動科学)。筋肉に効果的に負荷をかけることが重要だという。

加齢と筋肉を使わないことが要因で、高齢者は筋力が衰える。緩やかに衰え始めるため、気づくと生活に支障が出るまでになっていることもある。体を支えたり立ち上がったりするのに使う、筋肉を鍛えるのが大事。

柴田准教授は「ゴムチューブ運動は有効な筋トレの一つ。呼吸を止めると血圧が上がる。息をゆっくり吐いたり吸ったりしながらトレーニングするのを忘れないで」と話す。(山崎啓介)



(出典:朝日新聞、2016/07/16)

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