【部屋干し、早く経済的に乾かすには 「換気+扇風機」が有効】

冬の悪天候などで、洗濯物を部屋干しすることも多いと思います。でも生乾きだと気分も沈みがち。早く乾いて、家計にもやさしい方法について、専門家に聞きました。

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温度や湿度を変えられる専用の部屋を使い、部屋干し実験を繰り返すこと数十回。物干しをパソコンにつないだ測定装置に載せ、洗濯物の重さを1分ごとに量る・・・・・・。積水ハウスはこんな方法による研究で厳密に部屋干しのコツを調べた。

実験は冬場の夜、親子4人の家族の洗濯物を部屋干しすることを考え、フリース素材のパーカや、トレーナー、靴下、下着、バスタオル、ハンカチ、ジーンズ、子どもの体操着など計6`を使った。温度は外気が5度、室内が15度に設定した。

その結果、はっきり分かったのが、部屋干しの際は換気や除湿器が有効ということだ=図。洗濯物を部屋に干しただけでは、1日たっても乾かないことがあった。

季節外れの扇風機も活躍する。風を当てると洗濯物の水分の蒸発が早まるからだ。同社総合住宅研究所(京都府)の出端(でばた)僻祐輔主任は「温度や湿度の条件にもよりますが、居間など大きな部屋なら、扇風機を回しておくだけで、ある程度は早く乾きます」と言う。

さらに扇風機と換気を組み合わせると、乾燥時間を短縮し、電気代を抑えられる可能性がある。実験では、換気扇を回して、部屋干しをする部屋にほかの部屋の乾いた暖かい空気を取り入れる方法が、消費電力が少なく、早く乾いた。

洗濯物が乾くにつれ、中の水分が蒸発して空気中に出て行くが、干す部屋の空間が狭い場合、すぐに空気中の水分が許容量に達してしまう。「除湿器は許容量を『増やす』働きがあります」と出端さんはいう。

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干すだけだと、冬場は結露が生じる可能性もある。除湿器は条件にもよるが、.「デシカント式(ゼオライト式)」や「ハイブリッド式」と呼ばれるタイプが冬場に効果が出やすいという。また、電気ヒーターで暖房するがけなら、室内換気と乾燥時間はあまり変わらなかった。電気代がかさんでしまうという。

兵庫県生活科学総合センターの東中美枝子さんも以前、効果的な部屋干しの方法を探るため、綿シャツやトレーナーを使って実験したことがある。

最も効果的なのは洗濯機の脱水時間を標準時間の5分より長く9分に設定し、扇風機の風をあてた場合だった。

扇風機は洗濯物から1b離し、首振り機能を使った。実験では風量による乾き方の差は小さかったため、風量設定は「弱」でもよいという。それでも、湿度など条件によってはなかなか乾かない場合がある。東中さんは「補助的な手段ですが、アイロンなどで乾かす工夫もありますよ」とアドバイスする。(小堀龍之)

[インフォメーション]

洗濯に関する情報も上手にとりいれたい。天気予報で紹介される「洗濯指数」は日照や気温、湿度などから計算し、洗濯物の乾き具合の目安を示したものだ。ただし、民間の気象会社が独白に算出しており、会社によって違う。春に増える花粉や黄砂は、環境省や気象庁が観測しており、飛散情報はウェブサイトでみることができる。




(出典:朝日新聞、2015/11/14)

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