【「夏こそお風呂」でリフレッシュ むくみ解消、快眠効果も】

梅雨の季節を迎えました。外でスポーツするにも雨が気になるし、ジメジメして不快指数もうなぎ登り。それでも、家の中には、癒やしの空間・お風呂があります。入り方次第で、ダイエット効果もあるそうです。

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「夏にお風呂? 暑いし、シャワーだけにしたい」という人もいるだろう。だが「これからの季節こそ、お風呂が大事」と温泉療法専門医の早坂信哉・東京都市大教授は力説する。

入浴すると毛穴が開いて汚れが落ちやすくなるし、冷房で冷えた休もリセットできる。肩まで湯船につかると、腹回りが数a縮むぼどの水圧がかかるため、足にたまった血液や体液が心臓に戻り、むくみの解消につながる。

「お風呂は温度をたった1度変えるだけで、体への効果は大きく変わる」と早坂教授。例えば、ダイエットしたい人は「食前に40度でのベ15分間」と覚えよう。体の表面に血液が回って一時的に胃腸の働きが抑制されることで、食欲を抑えられるという。「夏場なら30度くらいのかなりぬるい蕩に入り、足を曲げ伸ばすなどの運動をすれば、ダイエットに良いでしょう」

寝付きが悪い人は「就寝1〜2時間前に、40度のお蕩でのベ20分間」の入浴がおすすめだ。人間は、体温が下がる時に眠くなるようにできている。「いったんお風呂で体を温めることで、ちょうど寝る時間に体温が下がる」という。足のむくみが気になる人は、40度のお湯でのベ20〜30分、足先から心臓に向かってマッサージすると良い。

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注意点は、入浴前後の水分補給だ。お風呂に入ると、約800_リットルの水分を失うというデータもある。麦茶やイオン飲料がお勧めだが、利尿作用のあるビールは逆効果。入浴後は30分以上休むことも大切だ。早坂教授は「お風呂で亡くなる人の9割は高齢者というデータもあるので、気を付けて欲しい」。入浴中に眠くなったら、湯船から出ることも呼びかける。

疲れている人には、「38〜40度のゆるめのお湯でのベ15分」。最近疲れがたまりやすい34歳の私も、自宅で試してみた。肩までつかって、目をつぶって深呼吸すると、体が浮いたような感覚になった。寝付きも良く、翌朝ばっちり目が覚めた。

こんなデータもある。早坂教授らが2012年に静岡県民約3千人を対象にしたアンケートによると、毎日入浴している人の方が「良質な睡眠が取れている」と答える傾向があった。「幸福だ」と答えた割合は、毎日入浴している人が、そうでない人の1・35倍だった。一方「シャワーだけ」と答えた人では、日々の生活が幸福と感じる人が少ない傾向もあった。

「お風呂も食事や運動のように、大事な生活習慣。正しく入れば、心も休も健康になる」と早坂教授。シャワーだけで済ませている皆さん、今日からお風呂に入ってみては。 (前田大輔)

[インフォメーション]

早坂教授は自著「たった1℃が体を変える」(KADOKAWA、税別1200円)で体の状態に合わせた入浴法を助言。「風呂の温度は、給湯器の設定で十分」という。ウェブサイト「湯の国」(fttp://www.yunokuni.com/ofuro/)では、東京ガス都市生活研究所のデータなどから、季節ごとの効果的な入浴法を紹介している。



(出典:朝日新聞、2015/07/04)

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