【「あへあほ」かけ声に合わせ腹筋体操 手軽におなか引き締め】

ジョギングやウォーキングは長続きしない。激しい運動もやりたくない。でも、年々緩んでくるおなか回りは気になる。そんな方々のために、楽しく腹筋を引き締める体操があります。

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札幌市北区のスポーツクラブ。約60人の生徒が両手を腰に当てて、仁王立ちしている。「あ〜へ〜あ〜ほ〜」。耳慣れないかけ声に合わせ、腹部をへこませたり、緩ませたりを繰り返していた。

その名も「あへあぼ体操」。同市のスポーツトレーナー、しものまさひろさん(35)が2007年に考案した。地元のテレビ番組などで何度も紹介されると、手軽さが受けて、愛好者が増加。現在はしものさんが23人のインストラクターを率いて、道内の医療機関、スポーツ施設、整骨院、高齢者施設など約60カ所で教室を開いている。生徒は未就学児から90歳代の老若男女と幅広い。健康関連のイベントでは引っ張りだこだ。48歳の私も挑戦してみた。

しものさんに説明してもらった。「『へ』と『ほ』でおなかをへこませて下さい。ポイントは、『あ』の時は無理におなかを出そうとしないこと。『あ』と言うだけでいいです」

これだけの運動なのに1分もたたないうちに汗が出てきた。さらに「あ〜へ〜あ〜ほ〜」から「あへあほ、あへあぼ」とテンポが速くなると、みぞおちや脇腹、腰の筋肉に経験のない強い張りを感じた。「(動いているのは)コルセットのように腰回りを覆っている腹横筋というものです。人間が動作を始める時に真っ先に動く筋肉ですね」

「ドローイン」と呼ばれるトレーニングがこの体操の下地にある。空気をゆっくり吸い込み、息を吐きながら徐々におなかをへこませ、最大限へこませた状態を約30秒間保つ運動だ。

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しものさんは以前、担当していた健康体操教室でドローインを採り入れていた。しかし、年配の生徒さんから「効き目はあるが、家に帰れば忘れてしまう。インパクトが欲しい」と注文をつけられた。幼稚園児やお年寄りでも、すぐに覚えられる体操はないかと思案した。「和田アキ子さんの物まねで『はひふへぼ〜』ってありますよね。発声によって体に力が出るのは、は行なんです。覚えやすさ、語感の面白さも考えて『あへあぼ』に決めました」

通院者を対象にこの体操を採り入れている、ふるや内科(同市北区)の一宮由紀子医師は「高齢者の方に体を動かすきっかけになればと思って始めました。腹横筋を鍛えると、腰痛や転倒の予防につながり、姿勢も良くなります」と話す。

しものさんがすすめるのは、1分間の「あへあほ」を1日3回やること。「座りながら、寝ながらでも効果はあります」

心の中で「あへあほ」をつぶやくやり方ならば、通勤電車やオフィスの中でもできそうだ。 (畑中謙一郎)

[インフォメーション]

しものさんの教室は「あへあほ」を中心とした体幹トレーニングに加え、ストレッチやリラクゼーションも盛り込んでいる。高齢者用のプログラムや、子ども対象の教室もある。公式ホームページは、インターネットの検索サイトで「あへあぼ」と入力すれば閲覧できる。問い合わせは、AHプロジェクト(011・558・4964)へ。




(出典:朝日新聞、2015/03/14)

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