【「ヘアカラーリング」、手軽に安全に 皮膚への影響に注意を】

ドラッグストアなどで身近に買えるヘアカラーリング製品。髪を好きな色に染められるとい う手軽さが受けていますが、一方で染毛による皮膚のトラブルも多いようです。自宅でカラーリングをする際のコツや注意点を専門家に聞きました。

   □  □

カラーリング製品は薬事法により「医薬部外品」と「化粧品」とに大別され、染毛のプロセスなどによってさらに細かく分類されている。

例えば、広く使われている「ヘアカラー」は、医薬部外品のうちの「永久染毛剤」に分類される。有効成分が毛髪の内部に浸透し、酸化反応を起こすことで発色するため「酸化染毛剤」と呼ばれる。色持ちが2〜3カ月と比戟的長いのが特徴だ。また酸化染毛剤には、髪の色素であるメラニンを脱色する働きもある。

化粧品のうち「半永久染毛料」に分類される「ヘアマニキュア」や「酸性カラー」は、酸性染料という色素が髪の表面から内部に浸透することで染まる。色持ちは2〜4週間。洗髪で徐々に色落ちする。

そのぼか、顔料などの着色剤を髪の表面に付着させて一時的・部分的に髪を染める「ヘアマ スカラ」や「カラースティック」などがある。

使い方もさまざま。2種類の薬剤を混ぜて使う液状タイプやクリーム状、スプレー式、泡タイブのものなどがある。

   □  □

種類が多く、目移りするが、日本ヘアカラー工業会PR委員長の半沢則広さんは「根元から染めたい鎗合は付着性の強いクリームタイプ、髪全体を染めたい場合は泡タイプー。目的に応じて使い分けることが上手に染めるコツです」と話す。

安全、快適にカラーリングを楽しむために何よりも気をつけたいのが、かぶれなどのアレル ギー反応だ。主な原因は、ヘアカラーなどの酸化染毛剤の成分「パラフユニレンジアミン(P PD)」など。これらを含む製品は、使用前に薬剤を皮膚に塗って影響を調べる「パッチテス ト」が必要と明記されている。

「植物原料100%」や「(人工物)無添加」をうたう化粧品(半永久染毛料)の中にも、パ ッチテストを求めているものがある。

消費者庁のまとめ(2014年10月)によると、全国の消費生活センターや保健所などに寄せられた染毛による皮膚トラブルは、10年からの4年間に計492件にのばった。頭部のかゆみや腫れ、ただれなどのほか、まぶたが腫れて人前に出られなくなった人もおり、うち73件は治療に1カ月以上かかる重症だったという。

住吉皮膚科(東京都墨田区)の住吉孝二院長は「かぶれたことがない人でも、ある日突然ア レルギー症状が出る場合もあります。かゆみなどの異常を感じたら、直ちに染毛をやめ、皮膚科を受診しましょう」と指摘する。(ライター・高山敦子)

[インフォメーション]

かぶれに気付かずにヘアカラーリング製品を使い続けたり、我慢して繰り返し使ったりしていると、まれに重いアレルギー反応が起こることがある。頭皮や皮膚が過敏になっている病中や生理席、妊娠中の使用も避けよう。カラーリング製品の選び方や注意点などは、日本ヘアカラー工業会のサイト(http://www.jhcia.org/)に詳しい。




(出典:朝日新聞、2015/02/14)

戻る