【手軽でおいしい朝食「グラノーラ」 食物繊維の効果に注目】

手軽でおいしい朝食としてグラノーラが人気です。レシピ本が出版、専門店も現れ、シリア ル市場で昨年、出荷額がコーンフレークを抜きました。メーカーは栄養価とともに昧と食感にこだわり、研究者は、含まれる食物繊維に注目しています。

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忙しい朝に牛乳をかけて食べたり、小腹がすいた時につまんだり。ここ数年、よく食べるよ うになった。主な原材料はオーツ麦。栄養価やオススメの食べ方を聞きにカルビーを訪ねた。

同社フルグラ部の網干弓子課長は「栄養量嘗で健康に良くても、おいしくなければ続かない」と昧へのこだわりを強調する。23年前にフルーツグラノーラ(フルグラ)を発売。オーツ 麦などの穀類にシロップをからめて焼く。彩りと昧のアクセントにドライフルーツを加えた。

この2〜3年で市場は急拡大。味を日本人の好みにしたほか、パンケーキの流行などで米やパンに続く朝食が見直されたことが理由の一つらしい。

気になるのが栄養価。簡単な洋食(6枚切り食パン、牛乳、リンゴ2切れ)、和食(白米、みそ汁、納豆、漬物)と比べても主要な栄養成分をバランスよくとれる。「パンをトーストす るが、卵を焼くのはハードルがあるという忙しい人にお勧め」と網干さん。牛乳やヨーグルトを足すのが定番、コレステロールが気になるなら豆乳も合う。

塩分が比戟的少ないことや、歯ごたえがあってかむ回数が多くなるのも隠れた特徴だ。

秋冬にオススメの温かいレシピを教えてもらった。無塩のトマトジュースと牛乳をカップに 入れ、電子レンジで1分。塩で味を調えグラノーラを入れる。

大妻女子大の青江誠一郎教授(栄養学)は「乳製品と一緒にとれば食事としての栄養バラン スは十分。朝食のバリエーションの一つになる」と言う。オーツ麦などに含まれる食物繊維に注目して研究している。

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    オーツ麦は不溶性だけでなく水溶性の食物繊維(ベータグルカン)を多く含むのが特徴だ。 玄米や小麦に含まれる食物繊維は主に不溶性。オーツ麦や大麦は水溶性の含有率も高い。

  不溶性は胃や腸で水分を吸って膨らみ、腸を刺激して便通を助ける。一方、水溶性はゲル状 になって糖質や脂質を包む。吸収がゆっくりになり、血糖値の急上昇を抑える。コレステロールを原料とする胆汁酸の再吸収も抑えるため、コレステロールの分解が進み、血中コレステロールを下げるという。

  青江教授らが93人にオーツ麦を含むおかゆと含まないおかゆを食べてもらう実験をしたとこ ろ、含む方は4、8週間で総コレステロールの値が下がった。ただし1`リットルあたり200_グラム前後の人は効果が見られたが、220_グラム前後だと見えにくかった。「黄信号の方には効果的」だ。吸収を抑える作用でメタボ予防も期待できるという。(川田俊男)

   [インフォメーション]

  厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(15年版)」策定検討会報告書で、食物繊維の目標量は18〜69歳で1日あたり男性20c以上、女性18c以上。12年の国民健康・栄養調査結果の概要では、特に20〜49歳の摂取量が目標量を大きく下回る。カルビーのホームページ(http://www.calbee.co.jp/cerel/recipe/)でレシピを紹介。

 



(出典:朝日新聞、2014/11/29)

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