【「歯のホワイトニング」、薬剤の悪影響も 歯科医の説明よく聞いて】

仕事で人前に出る。結婚式の準備。いろいろな理由で歯を白くしたい人が増えているようです。最近は歯を削らずに薬剤で漂白する「ホワイトニング」が主流だそうです。2種類あるという方法を調べてみました。

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誰でも年齢とともに歯に色がついていく。コーヒー、紅茶、赤ワイン、たばこなどの色素が歯の表面の凸凹や亀裂に入り込むのも原因の一つだ。歯の表面にある半透明のエナメル質を透かして見える内側の象牙質はもともとクリーム色だが、加齢で濃くなる要因もある。

ホワイトニングの薬剤は「過酸化水素」や分解して過酸化水素になる「過酸化尿素」が使われる。漂白の主役は過酸化水素が水になるときに出る活性酸素だ。色素には有機物が多く、活性酸素で壊れやすい。洗濯の漂白と同じ原理だ。

方法は歯科医院でする「オフィスホワイトニング」と家に薬剤を持ち帰って自分でする「ホームホワイトニング」の2種類がある。費用は3万〜8万円程度で、オフィスホワイトニングの方が高めだ。表参道デンタルオフィスの根本康子院長は「9対1ぐらいの割合でオフィスホワイトニングの方が圧倒的に多い。l日ですぐ結果が出て、自分でするより手間もかからないからでしょう」という。

オフィスホワイトニングは濃い過酸化水素水を使い、光を当てて活性酸素の発生を盛んにする。約1時野の漂白時間に準備などの時間を加えても1時間半から2時間ぼどですむ。

ホームホワイトニングではまず本人専用のマウスピースをつくる。マウスピースの内側に薬剤を入れ、歯に装着する。薄い過酸化水素か過酸化水素より作用のやさしい過酸化尿素を使う。1日2時間ほどつけ、1、2週間かけて徐々に白くしていく。効果を上げるため、両方を組み合わせることもある。

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棚田歯科医院(東京都)の加藤純二理事長は「オフィスホワイトニングはエナメル賓への薬剤の浸透が早く効果も強くはっきり出る。ホームホワイトニングは時間がかかるが象牙質まで浸透するので色の後戻りが少ない利点がある」と説明する。

酸性の薬剤では表面の状態が変わって光が乱反射し、白く見える効果もある。銀座ペリオ・インプラントセンターの松井徳雄院長は「削らなくても歯の状態が変わるので、虫歯などになりやすくなる可能性もあり、安易に勧められない」という。

自分でできる製品も売られている。日本では未承認の非常に高濃度の薬剤も海外から輸入できるが、美白効果は高くても歯を傷める恐れがあり、また、皮膚や目につくと危険だ。

棚田歯科医院の守矢佳世子歯科医師は「美容やファッション感覚でやる人もいるが、ホワイトニング後のケアなども必要なので歯科医院で受けるようにしてほしい」と話している。(鍛治信太郎)



 [インフォメーション]

加藤さんらが監修した「これで納得! デンタルホワイトニング」(医歯薬出版)は、漂白の仕組みや実際の症例を図解や写真付きで紹介している。歯科医寮器具メーカー「ジーシー」の「歯とお口の健康情報サイト」のコーナー(http:www.gcdental.jp/whitening/index.html)では2種類の方法について解説している。




(出典:朝日新聞、2014/11/01)

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