【テニスを楽しむハイテクグッズ 上達ぶり、データで実感】

錦織圭選手の大活躍で、脚光を浴びたテニス。応援しながら、自分でもラケットを握りたくなった方も少なくないのでは。最近、デジタル技術を使って、楽しみながら上達を実感できるグッズが登場。運動の量を把握でき、健康維持にもっながりそうです。

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大阪府吹田市内のテニスコートで、仏バボラVS社のラケット「バボラブレイ」を試した。見た目は普通だが、グリップ部分に様々な動きをとらえるセンサーが内蔵されているのが特徴だ。このセンサーが、ラケットを振るスイングの速度や角度、打点の位置などを記録。データはスマートフォンやタブレット端末に表示できる。

10分ほどラリーを続け、データをスマホに送信。1分あたりの球数を調べると、砧山球。正確性には難があるものの、思ったよりも良いリズムで打てていた。

「普段、目に見えないところが数値で出るので、効率よく練習できますね」と、一緒に打ってくれた関西大学の山本哲揮コーチ(33)は話す。

プレー時間や打球数は蓄積される。記録を続けていくと、自分の技量が「初心者」「天才」「銀河系」など8段階で表され、ゲームのように楽しめる。ダンロップスポーツマーケティングの大塚正人課長(46)は「日記を書くように、継続する意欲を高めやすくなります」と言う。

ラケットに取り付けてデータを記録できる製品もある。ソニーの「スマートテニスセンサー」は、対応ラケットのグリップの端に、直径約3a、重さ約8cの小さなセンサーをとりつけて使う。

同社によると、携帯音楽プレーヤーなど、オーディオ機器の開発で培った音響解析技術を応用しているのが特徴。センサーがとらえた振動の「波」を元に、ラケットのどこにボールが当たったか分析し、イラストで表示する。

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1時間半のテニススクールで、計519球。ラケットに球が当たった位置をみると、中央 部以外に端っこも目立ち、球をよく見ていないのかと反省。1球ごとのデータをリアルタイムで見られる通信機髄があり、確認しながら打点を修正することもできた。

「例えば、途中からスピン回転を増やしたなど時系列の変化もわかる。いわばテニスの『デジタル化』です」と、ソニーUX商品戦略・SE事業室の中西吉洋さん(38)は話す。

どちらの製品も、データを「フェイスブック」などインターネットに公開でき、世界中のプレーヤーと競争したり、励まし合ったりできる。

錦織選手が準優勝した全米オープンでは、運動量を測るセンサーをつけたでシャツを実験した企業もあった。テニス用のハイテク製品は今後も増えそうだ。(小堀龍之)

[インフォメーション]

スマートテニスセンサー(http://www.smarttennissensor.sony.co.jp/)の価格は約2万円。対応するラケットは1社だが、来年4社に増える予定。バボラブレイ(http://ja.babolatplay.com/)は9月に限定発売され、年内に本格発売される。7万円(税抜き)。両製品は国際テニス連盟公認で公式試合でも使える。




(出典:朝日新聞、2014/10/04)

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