【「冷却スプレー」、上手に使い快適通勤 蒸発と錯覚でヒヤリ(1)】

暑い日が続き、駅やバス停にたどり着くまでにすでに汗だくの方がいるかもしれません。節電やクールビズでエアコンの設定温度も上がっています。出先で簡単に使える冷却スプレーは、東日本大震災後に売れ行きが急増。しかし、使い方には注意が必要なようです。

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どのくらい効果があるのか。ロート製薬の研究所、リサーチビレッジ京都(京都府木津川市)で、体の表面温度が分かるサーモグラフの画面を見ながら研究員の背中に吹き付けてもらうと、中心部の色が一気に変わった。「5度くらい下がりましたね」。担当者が言う。画面では背中全体が赤いのに対レ、吹き付けた場所は線色。通常の実験では3〜5度下がるという。

記者の腕に吹き付けてもらうと、確かにヒンヤリ。画面で確かめると、3度ほど皮膚の温度が低下していた。その後、ヒヤッとするような、ヒリヒリするような感覚が続いた。

人間は活動することで熱を出す。36産前後の平熱に保つために出すのが汗だ。汗に含まれる水は蒸発すると熱を奪うため、その熱の分、皮膚の温度が下がる仕組み。

冷却スプレーでも、最初に働くのは液に含まれるアルコール成分。アルコールは水よりむ蒸発しやすいため、汗が蒸発するより早く熱を奪ってくれる。ただ、いったん表面温度が下がっても、5分程度しか続かない。アルコールが蒸発した後は、またじわじわと温度が上がってくる。

次はメントール成分。皮膚には暑さや冷たさを感じる部分があり、そこに働いて「冷たい」という錯覚を起こさせる。ヒリヒリする感覚はこれで、じつとしていれば30分から1時間程度はもつという。「朝、出かける前に胸や背中などに吹きかけることで、通勤時を過ごしやすくできるのでは」とロート製薬の担当者は言う。

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(出典:朝日新聞、2014/07/26)

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