【早めの熱中症対策 梅雨時は20度台でも要注意(2)】

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初夏になればもう要注意。総務省消防庁のまとめでは、昨年は6月中に4265人が熱中症で救急車で運ばれた。

梅雨時は湿度の高さがやっかいだ。かいた汗が蒸発せず、体温調節が難しくなるのだ。横浜国立大学の田中英登教授(環境生理学)は「7月は気温30度以上で熱中症が増え始めるが、6月は26〜27度でも起きている」と指摘する。その程度の気温では起きないと思い込んでいることも対応を遅らせるという。

東京消防庁によると、2012年6月には気温23度、湿度71%の状況で88歳女性が熱中症に なった例がある。窓を閉め切った家で過ごしていたという。

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だからと言って怖がってばかりいる必要はない。5、6月は夏本番に備えて体を慣らす絶好の時期でもある。暑さに体を慣らすことを「暑熱順化」と言う。うまく順化できれば血液量が増える。汗の量が増え、より低い体温で汗をかき始めるようになる。その結果、体温を調整する機能が改善されるという。

難しいことはない。それほど暑くない日や時間帯を選び、ウオーキングや軽いジョギングなど軽く汗ばむくらいの運動を30分程度続けてみる。体力がない人なら、半身浴などで汗をかくだけでも効果があるという。

田中教授は「暑さに慣れるのに、高齢者は2週間から1カ月かかるとみておくとよい。今なら猛暑の季節に間に合います」と話している。(立松真文)

前を見る(1)⇒【早めの熱中症対策 梅雨時は20度台でも要注意(1)】




(出典:朝日新聞、2014/05/26)

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