【「健康」基準広げます】

日本人間ドック学会と健康保険組合連合会は4日、血圧や肥満度などについて、健康診断や人間ドックで「異常なし」とする値を緩めると発表した。国内で人間ドックを受 けた人の値を調べたところ、血圧やコレステロールの値がこれまでの基準より高くても 「健康」だった。学会は新基準を6月に正式に決め、来年4月から運用する予定。

学会は2011年に人間ドックを受けた約150万人のうち、たばこを吸わずに持病がないなどの条件を満たす約34万人を「健康な人」とした。そこから5万人を抽出して27の検査項目の値をみた。

その結果、従来は129以下を「異常なし」としていた収縮期血圧は、147でも健康。拡張期血圧も94で健康だった。肥満度をみる体格指数「BMI」も、男性で「18・5〜27・7」、女性は、「l6・8〜26・1」の範囲におさまっていれば健康だった。

コレステロール値については性別、女性は年齢によって健康な人の値が大きく変わるとして、年齢ごとに分けることにした。現行の基準では特に閉経後の女性は高脂血症と診断されやすくなっていた。

現行基準は、各専門学会が定めた診断基準をもとにしている。日本人間ドック学会などは新基準を健診施設などで利用するよう働きかける。今後5年間の追跡調査をして、病気発症と.の関連を調べる。

同学会は、緩められる新基準の範囲におさまれば、薬を減らせる可能性もあるが、合併症などがあれば治療が必要という。学会理事の山門實・三井記念病院総合健診センター特任顧問は「糖尿病や腎疾患といった持病があるような人は、新基準の範囲におさまっているからといって安心せず、かかりつけ医に相談してほしい」と話している。(田内康介)

(出典:朝日新聞、2014/04/05)

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