【ご用心 まぶたのトラブル(3)】

もしかしたら自分も、と考える人のために。若倉さんは簡単なチェック方法を紹介する。まず、ベッドなどにあおむけに横たわり手鏡などで顔を見る。まぶたを何回か大きく開けたり、閉じたり、まばたきをしたりしてみる。加齢やコンタクトレンズによる眼険下垂なら、重力によって上まぶたが下がってしまう病気なので、この状態なら正常に目を開けられるはずだ。

自分が思うように瞬きができなかったり、左右で動き方が異なったりするとき、自分の意思に関係なくまぶたがピクピタするといった症状がある場合は、眼瞼けいれんのほか、重症筋無力症、片側顔面けいれん、眼瞼ミオキミアなどの病気の可能性もある。

気になる症状がある場合は、早めに神経眼科を受診してほしい。若倉さんは「まぶたの動きは、非常にたくさんの神経に支配されている。治療には過剰な筋肉の働きを抑える医薬品の使用から、ストレスを上手にコントロールする方法のアドバイスなど多角的なアプローチが必要だ」と話す。

神経の病気が早期の対策を必要とするのに対して、これまでは加齢による眼瞼下垂には積極的な治療が行われてこなかった。それが近年は手術治療も広がっている。「症状が進むと容姿の問題だけでなく、視野が狭くなるといった問題も起きてくる。最近では、眼瞼下垂が肩こり、頭痛などに影響を及ぼすこともあり、手術治療によって改善され たという報告も増えている」と北海道大の山本さん。

ただ、まぶたはその人の顔の個性をもたらす重要なパーツ。手術後、目が開きすぎたり、左石非対称になったりすることのないように「信頼のおける医療機関でじっくり相談することが大切だ」と山本さんはアドバイスする。

慢性的なまぶたの症状で悩んでいるという人は、まずは専門家に相談し、正しい原因をつきとめることが大切といえるだろう。(ライター荒川 直樹)

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(出典:日本経済新聞、2014/03/29)

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