【マラソンで公私ともに快走】

居酒屋チェーンにおいて、店舗回りは大切な仕事の1つです。夕方4時には本社を出て、深夜まで1日平均7店舗を訪れます。モンテローザは全店が直営で、フランチャイズはありません。「全品270円」といった激安居酒屋が増えています。負けないように、従業員の士気と結束を高めるためにも、店舗回りは欠かせません。

ですが、夜型の生活を送っているわけではありません。毎朝5時には起きます。趣味のランニングをするためです。近くの公園を10km走ります。そんな生活を5年前から続けています。ランニングは気分が爽快になり健康増進にも役立ちます。

ランニングクラブにも入り、週1回、陸上競技場で練習しています。タイムトライアルをしたり、仲間と語り合ったり楽しい時間が過ごせます。また、休日には年間を通して、多くのレースに出ています。種目は5kmや10km、フルマラソンと様々です。米ニューヨークや中国・上海など海外遠征もします。この10月には大阪マラソンにも出る予定です。

マイペースで諦めない心を高める
ランニングを通して多くのことを学びました。例えば、飛ばしすぎないこと。無理をすると必ず後で反動が来ます。仕事においてもマイペースで店舗展開をしています。

諦めない心も強くなりました。マラソンでは30kmあたりで本当に苦しくなります。しかし、そこで諦めないからこそ、ゴールする達成感を味わえます。つらいことがあっても、やり遂げる。それを重ねることで、他人にも優しい心で接する余裕ができました。

ランニングの良さを、社員にも広げています。毎年開く社内運動会もその1つ。新入社員ら約200人が競技場で5000mを走ります。上位入賞者は海外マラソン大会に出場できます。私が引率しており、既に13年続いています。飲食業という性格上、深夜勤務が増えたり、食べたり飲んだりすることが多い。ですから従業員の健康増進のために、ランニングを広げられたらと思います。このほか社内には陸上競技部があり、トップ選手が揃っている。選手の活動を通してランニングを広めています。

実は十数年前、私は肥満に悩み仕事で大失敗をしそうになりました。出張のため新幹線の出発時間ギリギリに飛び乗ろうとしたら、階段で息切れしてドアが閉まってしまったのです。慌てて別の新幹線に乗ったら、途中で目的の駅には止まらないことに気づきました。結局は大遅刻をしてしまいました。先方に謝罪して何とか許しを得ましたが、本当にショックでした。それからランニングで摂生を重ねたおかげで、今では駅の階段も2段飛びできるほどです。これからもけがに気をつけてマイペースで走ります。
(構成‥酒井耕一)

(出典:日経ビジネス、2011/10/10号、大神 輝博[モンテローザ社長]

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