【職住近接でオン・オフ明確に】

ボルテージは携帯電話会社などにモバイルコンテンツを提供していますが、主なテーマは「恋愛と戦いのドラマ」です。

恋愛とは男女間のそれだけではなく、家族や友人、同僚など人と人が互いに認め合って支え合うこと。戦いは、社会で自己実現するための努力、新しい価値を生み出すための挑戦などを意味します。これは、私自身の生き方にも通じるテーマです。

経営者、プロデューサーとして組織の構築などが重要な役割となった今でも、私はコンテンツの創作活動を続けています。1年間に約100本の映画やDVDを見て、書籍や雑誌なども読んで、インプットに努めています。こうして生まれたアイデアはすぐ書き留め、シナリオ執筆というアウトプットにつなげます。ビジネスでは目標を掲げて努力します。いわば「戦い」です。

一方で、家庭では力を抜いて楽しむようにしています。特に子供が3人になってからは、一緒に過ごす時間を増やすために、オフィスのある恵比寿(東京都渋谷区)にほど近い都心に住まいを移しました。

転居前は通勤に車で片道1時間ほどかかり、保育園の送迎も大変でしたが、今では副社長である妻と一緒に、電動自転車で通っています。時間に余裕ができた分、子供たちとの会話も増えました。食事もほぼ毎日、家族揃って食卓を囲んでいます。つまり、「恋愛」のための時間を大切にしています。

休日は家族でサイクリンゲ
私が生まれ育った福井県の実家は繊維工場を営んでいて、祖父母、両親、兄弟4人の8人家族が、工場の敷地内で暮らしていました。周辺にもそうした家庭が多く、職住近接がごく自然な環境だったのです。ですから、東京でも職住近接が実現し、ビジネスと家庭生活の「オン・オフ」が明確になり、心身ともに快適になりました。

最近、上の2人の子供も自転車を購入し、休日はランチを兼ねて、サイクリングに出かけています。都心は意外と緑が多く、自転車を走らせると気持ちの良い場所がたくさんあります。よく訪れるのは代々木公園や明治神宮外苑などのサイクリングコース。子供がもう少し大きくなったら、皇居まで足を延ばすつもりです。

サンドイッチや飲み物を持参して屋外で食べたり、壁打ちテニスなどのスポーツで汗を流したり。どんなことをしたら子供が喜ぶか、コースやプランを考えるのも楽しみの1つですね。

現代に生きる私たちの幸せは、恋愛と戦いに要約される−−。この結論に達したのは、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)映画学部で脚本制作に格闘していた時でした。恋愛と戦いは生きる活力とも言えます。これからも、ビジネスでは挑戦し続け、同時にプライベートの時間を大切にしていきたいと思い (談話まとめ:田村 知子=フリーランスエディター)− [出典:日経ビジネス、2011/09/12号、津谷 祐司=ボルテージ社長] [写真:山田憤二]

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