【青竹踏み】

東洋のワザが、高血糖、高血圧、メタボ克服に効く
 いまや病気の前触れのように言われ、多くの人が気にするようになったメタポリックシンドローム、略して「メタボ」。実際、メタボは内臓脂肪が過剰にたまった状態のため、高血糖(血液中のブドウ糖の量が多い状態)や高血圧になりやすく、糖尿病や心臓病、脳卒中といった重い病気にかかる危険が高まるという。そんなメタボの克服に頑張っている人にぜひとも試してもらいたいのが、古くから日本にある健康法「青竹踏み」。実際にこれを治療に取り入れている水嶋丈雄先生にお話を聞いた。

 「東洋医学では、足や手にある、内蔵ごとの不調や異常が現れる反射区というゾーンを治療に利用します。たとえば、すい臓に障害があれば、すい臓の反射区にも痛みや違和感が生じます。逆に、すい臓の反射区を揉んだりして刺激すると、すい臓そのものに刺激が伝わり、血流をよくしたり、活性化することができます。これを利用する治療法が青竹踏みです」

 東洋医学としておなじみの鍼やお灸も、基本的な理論は同様だという。ただ鍼で刺激されるのはいわゆるツボと呼ばれる場所で、反射区とは違うという。

 「ツボは点ですが、反射区は面というかゾーンになっていて、ツボよりもっと広い範囲でとらえることができます。一般の方がツボを正確に探すのは難しいし、指圧で刺激するにしてもかなり力がいりますが、ゾーンになっている反射区なら比較的場所を見つけやすいんですね。そして、青竹踏みをすれば、土踏まずの反射区を、体重をかけてしっかり刺激することができます」

 青竹踏みで特に効果を発揮するのは、すい臓の機能強化による高血糖の改善だそうだ。すい臓の機能が弱くなると、血液中の血糖を体内に取り込むためのインスリンというホルモンを分泌する機能が悪くなり、高血糖につながる。そんなとき、青竹踏みで反射区を刺激すれば、すい臓の働きが活発になってインスリンの分泌が高まり、血糖値が下がるという。実際、水嶋先生のクリニックでは青竹踏みを治療に取り入れて成果を上げている。

「鍼治療に通っている高血糖のプロドライバーの方から『家でもできるいい方法はないか』と聞かれて、青竹踏みなら車に積んでおいて休憩のときにできると思って紹介したところ、一番高いときで240mg/dlあった血糖値が、半年くらいで120mg/dlにまで下がったんですよ。食事療法で効果がなかった血糖値295mg/dlの男性が、15分間の青竹踏みで210mg/dlに下がったという結果もあります」

 また、青竹踏みは血圧を下げるのにも適している。

 「足の裏は第二の心臓といわれるほど、細かい血管が集中している場所。そこを刺激すれば、血圧がその場で下がることも少なくないんですよ。特に血圧を示す上下の値のうち、下がよく下がりますね」

 もちろん、すでに糖尿病や高血圧と診断されている人が青竹踏みだけで治療できるわけではない。病院などで治療・指導を受けることは必須だが、青竹踏みを組み合わせることで自然治癒カを上げてやれば、病状がより改善したり、薬を減らすことができる可能性は少なくない。

青竹踏みで、いつでもどこでもリラックス
 青竹踏みの方法は特に説明をすることもないだろう。踏むものは、実際の竹でもいいし、最近はプラスチックやゴム製で、足裏を刺激しやすいように凹凸のついたものなども売られている。堅さもさまざまなので、快適に踏めるものを探すのもいい。水嶋先生は、できれば毎日寝る前に5分間くらい行うのがよいという。青竹踏みは、身体をリラックスさせる副交感神経を優位にしてくれるので、よく眠れるようになる。

 「仕事中や車の運転中のように、ストレスで血圧や血糖値が上がりやすいときにも青竹踏みは最適です。たとえば、会社の机の下や車の中に青竹を置いておき、休憩中に裸足になっで行ってみてはどうでしょうか。青竹踏みは即効性があるのでその場で効果が期待できます。踏んでいるうちにリラックスしてきて身体が楽になります。もちろん、メタポ予防の効果もありますし一石二鳥ですね」

 青竹踏みには、血液やリンパの流れをよくし、老廃物の排泄や新陳代謝を促す効果もあるので、美容にもよさそう。難しいコツは不要だし、時間もかからず、副作用の心配もない。そもそも、青竹踏みの爽快さはやってみればやみつきになりそう。高血糖や高血圧に悩む人だけではなく、多くの人に取り入れてほしい健康法である。

→青竹踏み[図の説明]

@丸い点が、すい脇のインスリンの分泌を活発にする「すい膿の反射区」。右側の囲まれた部分が副交感神経を刺激するゾーンで、リラックスしたいときにはここを狙って青竹を踏むといい。逆に、点線の部分は交感神経を刺激して眠気が取れるゾーン。直線の部分は、ホルモンの分泌異常に効果がある「内分泌ライン」。
A両足の土踏まずで、ゆっくり足踏みする。1回につき5分くらいを目安に。何回行ってもいいが、体調不良時や満腹時、熱があるときなどは避ける。
B惰れないうちは、壁などに手をついて体を支えること。憤れないうちは、足の裏が痛いこともあるので無理をしないように。痛いときや、足が弱い場合は、椅子に座って踏んでもいい。

[出典:JAF MATE社編、「未病にきく15のワザ」より抜粋、水嶋 丈雄=水嶋クリニック院長]

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