【自転車で地球1周を目指す】

5年前から自転車で通勤しています。きっかけは、39歳の時に受けた人間ドックで「脂肪肝気味」と指摘されたことでした。そう言われてみると確かに以前より体重も増えていましたし、洋服のサイズも変わっていました。翌年は人生の折り返し地点と考えていた40歳。ここで何か体にいいことを始めたいと思うようになりました。

スポーツジムに行くか、趣味のテニスの時間を増やすか、食事制限をするかなど、自分なりにいろいろと考えてみたのですが、わざわざ時間を作ったり、無理をしたりするのでは長続きしないはず。毎日の生活の中で習慣化できるものがいいと思っていたところ、自転車のリサイクルショップを運営している友人から、いいシヤシー(車体)が入ったとの連絡をもらいました。

友人の店では、いろいろな自転車を集めてきて、それらのパーツをユーザーに合わせて組み立てます。見立ててくれたのはロードレーサータイプのシヤシーだったのですが、自分の体にちょうどいいサイズでした。当時は会社から自宅までの距離が約8km。学生時代は自転車で遠出をすることもありましたし、どこへ行くにも自転車で移動している友人の勧めもあって、自転車通勤を始めてみることにしました。

それまで電車や車での通勤では1時間程度かかっていましたが、自転車では約30分に短縮されました。遅延や渋滞のストレスもなく、会社に着くとすぐに仕事に取りかかれます。毎日必然的に運動をすることで、半年後にはズボンのベルトの穴が2つ縮まり、その後の人間ドックでは脂肪肝も改善。季節の移り変わりや自然を肌で感じられるようになるなど、様々な効用を実感しています。

体と地球環境のためにも
自転車通勤を始めてから、毎日の走行距離を記録すると消費カロリーやCO2(二酸化炭素)削減量が算出される「エコサイクル・マイレージ」というサイトに登録しました。これによると、丸5年経った今年4月で、地球半周分を超える2万4000kmを走行しました。消費カロリーは37万8867キロカロリー、同じ距離を自動車で走行した場合に排出するCO2は5.53トンになります。日々の積み重ねが体にも地球環境にもいい影響を与えていることが分かり、励みになっています。

当社は雨といの製造販売のほか、雨水を資源として有効活用する事業も行つています。その一環として、東京都板橋区の小学校の「緑のカーテン」に協力するなど、NPO法人(特定非営利活動法人)「緑のカーテン応援団」にも参加しています。

緑のカーテンは、軒先やベランダなどでゴーヤやヘチマ、朝顔などツル性植物を育てて作る自然のカーテン。夏の暑い日差しをさえぎり、涼を取り入れる昔ながらの生活の知恵です。自転車通勤と同じように、地球温暖化抑制の一助になります。土に触れ植物を育てることで自然とつながり、心の健康も育まれているように思います。

現在は自転車通勤で4万km、地球1周を目標にしています。これまで年間4000〜5000kmのペースなので、 40代のうちに達成できそうです。自宅のベランダに植えたゴーヤを育てて、線のカーテンを作るのも楽しみにしています。
(談話まとめ:田村 知子=フリーランスエディター) [出典:日経ビジネス、2009/06/08号、谷田 泰=タニタ八ウジングウェア社長]

参考:
谷田泰(たにだ・やすし)氏
1964年生まれ。87年立教大学掛斉学部卒業後、住友林業ホーム入社。
96年同社退社後、タニタハウジングウェア入社。
2003年から現職。2007年夕ニタ取締役就任。

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