【「ヨイコノタメノカギ」で体と精神を維持】

『ヨ、酔って入浴するな』
高齢者にとってこれはど危険な事はない。つい羽目を外し勝ちな温泉旅行などは特に注意のこと0皮膚が温度の違う液体に触れると血圧が著しく動揺する。酔っているとこれが顕著になる。血圧に影響の少ない湯の温度は38℃で、39℃位で湯に入り43℃位であがるのが良い。事前に温水シャワーを浴びてから入ると影響は少ない。

『イ、医者と仲良くせよ』
それもなるべく多くの医者と仲良くなり、気軽に相談できるようにしておくのが良い。今の医学は一人の医者では到底対応困難なはどに幅が広い。また自分も勉強してある程度の知識を持つ必要がある。折角良い話を聞いても理解出来なければ役に立たない。

『コ、転ぶな』
高齢者はよく転ぶ。速筋が衰え俊敏さが失われる。視力が低下し足下がよく見えない等の為である。高齢者では転倒→骨折→寝たきり→痴呆と進む危険が大きい。常日頃努めて歩き、筋の衰えを防ぎ、骨粗鬆症や白内障等の治療と予防を心がけること。屋根や脚立などに登るのはやめるべし。

『ノ、飲み損なうな』
高齢者になるとこの事故に遭われる方が非常に多くなる。食物で一番多いのがリンゴ、次いで餅、その次が生寿司で赤貝などの貝類が多い。原因は飲み込み反射が鈍くなっている為と食物と空気の経路が喉でクロスしている為である。ゆっくりと食べる事。大きな物は小さく千切って食べる事。横を向いたまま飲み込まない事。(誤嚥は頸を左右に捻った時に起きやすい)

『夕、食べ過ぎるな』

『メ、目方に注意せよ』
肥満はあらゆる成人病の温床であり、長寿の敵である。長寿者は次第に軽くなってゆく人に多く、大食で長寿者は殆どいない。ではどの様な食事が良いのか。総カロリーが必要量を超過せず、体重Kg当たり1.0gのタンパクを含み、動物性脂肪に乏しく、ビタミンと繊維質に富むものである。和食が理想的だが、和食は塩分を多く使う欠点があり、食塩は一日当たり8g以下に抑えるべし。

『ノ、飲み過ぎるな』
百薬の長アルコールも飲みすぎては健康を損なう。適量の目安として脈拍が毎分110を越えない辺りに止めるべし。

『カ、風邪を引くな』
風邪→細菌肺炎と考えられて来たが、最新の知見では高齢者では風邪ウイルス自身が肺炎を引き起こす事が解ってきた。細菌性肺炎は抗生物質で対抗出来るがウイルス性肺炎に効く薬はない。それゆえに予防が大事である。飛沫感染なので、人混みに出ない。マスクを付け咳をしている人の2メートル以内には近 寄らない。手洗い、うがいを励行する。風邪を引いている孫にも近寄らないのが賢明である。温かくし、睡眠、栄養を充分に摂る事である。

『ギ、義理を欠け』
長生きすると冠婚・葬祭のつきあいが増える。前者はとも角、後者は気候の悪い時節に多く、高齢者にとって大変な鬼門となる。特に「長」 の立場に立たされたりすると大変である。義理を欠いて欠席させてもらったり、役を辞退させてもらうことである。高齢者は義理より自分の生活リズムを守る方が大事で ある。この項は、岸元首相がよく守っていた由である。

[出典:大島研三著「完全さわやか育老法」から抜粋]

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