【激務の合間に体をメンテ】(元気の秘決)

昨年3月に27年間勤務したNHKを退職し、フリーキャスターとして第2の人生をスタートしました。

NHK時代には、バラエティー番組やスポーツ番組、報道番組などのキャスターのほか、アテネ・トリノ五輪の現地キャスター、紅白歌合戦の総合司会など、様々なジャンルの仕事を経験しました。フリーになってからは、北京五輪の日本テレビ放送網系のキャスターを担当。現在は、スポーツ番組「江川×掘尾のSUPERうるぐす」やバラエティー番組「誰だって波瀾爆笑」などのキャスターを務めています。

キャスターの仕事は生活が不規則になりがちです。収録の合間に弁当で食事を済ませることも多いため、栄養バランスも偏ってしまいます。長年そんな生活を送っているせいか、キャスターの先輩の中には若くして亡くなる方もいて、自分の体は自分でメンテナン スしなければいけないと意識してきました。

私は学生時代から卓球やサッカー、社会人になってからはテニスやゴルフなどのスポーツに親しんできたので、運動で汗を流し、新陳代謝を活発にすることが心身の健康維持には欠かせないと思っています。サッカーはNHKの仲間のチームと自宅のある地域のクラブにも所属していますが、最近は忙しくてなかなか練習に参加できないのが残念ですね。

その代わり、時間を見つけては、体を動かすように心がけています。エレベーターやエスカレーターはなるべく使わず階段で上り下りしますし、腹筋や背筋運動、腕立て伏せなどの筋力トレーニングも行っています。

また、3カ月ほど前からは、ペットボトルを利用して、肩のインナーマッスル(深部の筋肉)を鍛える体操も始めました。これは、生放送など緊張する仕事が続くと頭痛がしたり肩が凝ったりするようになったのを、サッカー解説者の早野宏史さんに相談したところ教えてくださったものです。

片方の肘を曲げ、前腕(肘から手首まで)で体を支えるように横になります。もう片方の手には飲料入りの500ミリリットルのペットボトルを持ち、体の横に腕を沿わせて肘を曲げます。上腕(肩から肘まで)は体に沿わせたまま、肘を支点にして腕をゆっくりと床の方へ下ろした後、ゆっくりと天井の方へ上げる。これを20回程度繰り返し、逆の腕でも行います。この時、上になった足を少し浮かせておくと、下半身のトレーニングにもなります。

肩凝りは、肩や腕を動かさずにいると、血行が悪くなって起こるそうです。私の場合は、テニスや卓球で動かす右肩はまだいいのですが、動かす機会の少ない左肩の方に痛みが出るので、そちらを特に意識して行っています。

このペットボトル体操は、滑舌の練習をしたりテレビを見ながらでもできますし、筋肉の内側がじんわりと熱くなるのを実感できるので、続けることで効果も高まると期待しています。

昨年末には民放で初めてクイズ番組の司会を務めました。今後は音楽番組にも興味があります。私にとっては、仕事を続けていくことが何よりの元気の秘訣。そのためには健康な心身を維持し、新しい仕事にも積極的にチャレンジしていきたいと思っています。
(談話まとめ:田村 知子=フリーランスエディター)

[出典:日経ビジネス、2009/01/19号、堀尾 正明=フリーキャスター]

(注)
堀尾正明(はりお・まさあき)氏
1955年生まれ。早稲田大学第一文学部哲学科卒業後、81年NHK入局。
北九州放送局などを経て、93年東京アナウンス室勤務に。
2008年3月NHK退職後、フリーキャスターとして活躍中。

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