【全身エクササイズでメタボ予防】


お腹回りに内臓脂肪がつきやすいのは、日常生活での運動不足に加え、お腹や骨盤周辺の筋肉を使う機会が少ないことも要因となっている。つまり、腹部周辺の筋肉をよく動かせば、脂肪はつきにくくなると言える。

特に、筋肉に適度な負荷をかけてひねりを加えるような運動を意識的に継続するといい。血液循環、ひいては代謝が促進されて、メタポリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の要因となる内臓脂肪の蓄積を予防、改善するのに有効だ。

最終回となる今回は、普段使わない筋肉を効果的にトレーニングできる2つの全身エクササイズを紹介する。

「マトリクス体操」は、膝を曲げて上体を反らしたままひねり、腕を大きく回して、左右交互に逆側の膝の裏にタッチする体操だ。考案者のメタポリックシンドローム撲滅委員会実行委員の菅野隆氏(健康創研代表)は、「映画『マトリックス』の中で主演のキアヌ・リーブスが、体をのけ反らして弾丸を避けるシーンの動作に似ているので、この名前をつけた」と言う。

上体を後ろに反らせることで背中や大腿部の筋肉が緊張し、お腹の筋肉も伸ばされる。腕の動きでひねりも加わる。メタボ腹の予防・改善だけでなく背中や脇腹を引き締める効果もある。体がふらついてしまう時は、膝の角度でバランスを取るといい。ただし、腰を痛めないようあまり無理をしないこと。腰痛のある人は特に注意が必要だ。

「フラミンゴツイスト体操」は、片足立ちで、上げた足と両腕を左右逆側に大きくひねり、ツイスト運動を繰り返す。大腰筋や腹部周辺の筋肉に高いトレーニング効果がある体挽だ。「手足をひねる時は顔を真っすぐ前に向けたまま、体の軸がぶれないよう に気をつけてほしい」と、菅野氏はアドバイスする。左右各10回を目安に行うが、きつく感じる人は様子を見ながら徐々に回数を増やして行うのがいいだろう。

いずれの体操でも、筋肉に負荷がかかる時には呼吸を止めずに、吐きながら行うこと。また、バランスを崩しやすい体操なので、よろけてもケガをしないよう、周囲の安全確認も忘れずに。

5回にわたって6つのメタボビクスを取り上げたが、メタポリックシンドローム撲滅委員会が運営する「メタポリックシンドローム・ネット(http://metabolic-Syndrome.net/)」の「Let'sメタボビクス」では、オフィスで気軽に実践できる全24種類の体操が紹介されている。そのほか同サイトには、歩き方編の「メタボビクス・ウォーク」や「生活習慣改善に役立つ100カ条」など、メタボの予防・改善に有効な情報も多数提供されているので、一読をお勧めしたい。

[出典:日経ビジネス、2008/12/22・29号、田村 知子=フリーランスエディター]

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