【インターバル速歩】
健康増進のためにウォーキングをしている人は多いが、通常のウォーキングでは体重・体脂肪率の低下、血圧値
やコレステロール値の改善効果は期待できるものの、下半身の筋力増強には実はあまり有効ではない。
そこでお勧めしたいのが、「ゆっくり歩きの3分間」と「さっさか歩きの3分間」を交互に行うインターバル速歩。
信州大学や長野県松本市などが協力して、熟年世代の健康作りを進めようと2004年に誕生したNPO法人(特定非
営利活動法人)「熟年体育大学リサーチセンター(JTRC)」が提唱する方法だ(http://www.jtrc.or.jp/sokuho/)。
同センター健康推進コーディネータの宮川健さんは、「本来なら体力測定を行い、各自の体力に合った速さを決
めますが、ご自分でやってみる場合は歩幅を広げてしっかり歩き、踵から着地することを意識してください」と言
う。速く歩くことを意識しすぎると前かがみになって逆に腰を痛めてしまう。胸を張って歩くことが大切だ。
平均64歳の男女42人がインターバル速歩、52人が通常のウォーキングを行い比較したところ、インターバル
速歩を1日30分以上1週間に4回以上行った人たちは、太ももの筋力が10〜15%上昇した。一方、通常のウォー
キングをした人たちでは筋力は増加しなかった。インターバル速歩はマシントレーニングに匹敵する効果がある。
「適切な運動をすれば筋力は100歳でも増加します」と、宮川さん。ただし、高齢者の場合は、速歩2分、ゆっくり
歩き1分という具合に、自分に合った無理のない歩き方をすること。
[出典:日経ビジネス、2008/11/17号、田野井 正雄=医学ジャーナリスト]
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