【緑内障と眼科検査】

白内障は高齢者に多いが、緑内障は中年以降に増える。白内障に比べて緑内障は治すのが難しく、放置すれば失 明の危険もある。失明しないためには、早期発見、早期治療が不可欠だ。

主に緑内障の啓発活動をしている患者組織「緑内障フレンド・ネットワーク」が患者の実態を把握するために、 緑内障と診断された969人を対象に実施したアンケートによれば、健康診断で緑内障が発見されたのはわずか10 %。現在の健康診断では緑内障の発見につながる検査項目が必須ではないため、見落とされる可能性があるのだ。

診断のきっかけになったもので一番多かったのは「ほかの日の病気で眼科を受診した時」(23.7%)。診断時に自 覚症状がなかった人が約4割もいた。緑内障は自覚症状がなくても視野が欠けていることが多く、9割の人が緑内 障と診断された時、「失明への不安があった」と回答した。そんな経験をした患者の立場から見れば、99.7%が 「緑内障でなくても、日の定期検診は必要」と回答しているのもうなずける。

緑内障の薬物療法は、患者に最適な眼庄を維持し、今まで以上の視神経障害を防ぐのを目的としている。治療を 始めた患者の8割近くは「治療の継続と正しい管理が必要」と答えている。

一方、脳卒中や心臓病、認知症、ガン対策をあれこれ考える人は多いが、緑内障があっても8〜9割が未治療だ と言われるほど、緑内障に対する一般の関心は低い。

40歳を過ぎたら半年か1年に1回程度は、眼科専門医のもとで緑内障検査を受けるよう心がけるべきだろう。

[出典:日経ビジネス、2008/10/20号、田野井 正雄=医学ジャーナリスト]

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