【携帯型デジタル尿糖計】

中高年男性の2人に1人、女性の5人に1人が該当すると言われるメタポ リックシンドローム(内臓脂肪症候群)。診断基準によれば腹囲85cm(女 性は90cm)以上に血清脂質異常、血圧高値、高血糖のいずれか2項目以上 が存在する場合を言う。

メタボは、動脈硬化性疾患(心筋梗塞、脳梗塞)の危険性を高める複合型 リスク症候群だが、怖いのは、該当項目のいずれも軽度異常、言い換えれば、 病気の手前でリスクになることだ。

例えば、メタボの診断基準で高血糖とは、空腹時血糖値が110mg/デシリ ットル(dl)以上とされているが、糖尿病の診断基準は空腹時血糖値 126mg/dl以上。また、最近は空腹時より食後の血糖値上昇が動脈硬化性疾 患のリスクになると言われ、食後血糖値測定が推奨される傾向にあるが、病 院で食後に血糖値を測定してもらうのは面倒だ。

そこで開発されたのが、血糖値と相関性の高い尿糖をチェックする携帯型 デジタル尿糖計。シャツの胸ポケットに収まるサイズで、センサーに直接尿 をかけると測定値が表示される。開発したタニタ広報部によれば「毎食後2 時間をめどに排尿時に測定してもらいたい」という。測定結果が記録される ので前回と比較することもできる。コイン形リチウム電池を使用し、毎食後 測定しても180日間使用可能だ。

デジタル尿糖計の想定されるユーザーは2型糖尿病患者とその予備軍、ま たはメタボの人だが、血糖値が気になる中年諸氏が、転ばぬ先の杖として利 用してもよさそうなツールだ。

[出典:日経ビジネス、2008/07/21号、田野井 正雄=医学ジャーナリスト]

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