【アレルギー性鼻炎にレーザー治療】

毎年、ひどい花紛痘に悩まされるMさん(41歳)。今年は通年よりも 鼻水が長引き、困っている。
診察を受けてみたところ、アレレギー性鼻炎と言われた。

この時期(毎年2〜4月)、スギの花粉に悩む人は、年々増加する 傾向にある。いわゆる花紛症と呼ばれているが、これはナレルギー性鼻炎の 一種である。クシヤミや鼻水、鼻詰まり、日のかゆみといった症状を伴い、 年齢に関係なく、突然発症するのも特徴だ。

しかし、花紛症だと思って診察に訪れる患者さんの中には、Mさんのよう に花粉だけが原因ではなく、微生物の死骸やフケ、ペットの毛などが混ざっ たハウスダストなどによる、通年性のアレルギー性鼻炎であることも少なく ない。

治療方法は内服薬、点鼻薬、点眼薬(目薬)が一般的だが、人によって症状 の出方が違うため、薬の効き方も様々だ。投薬しても、思うように鼻水と日 のかゆみは治まらないのに加え、薬の副作用で眠くなり、仕事や車の運転な ど日常生活に支障を来しているという患者さんの悩みは絶えない。

このように、内服治療による眠気などの副作用に悩む人や、ほかの病気で 投薬を受けているため内服治療が難しい人、多忙で十分な通院ができない人 などにお勧めなのが、レーザー治療である。

この治療法は、アレルギーを起こす粘膜に麻酔をして、レーザーで焼くと いうシンプルなものだ。レーザーで焼くことで鼻の粘膜が変性するため、ア レルギー成分の付着を和らげたり、鼻の通りをよくし、鼻詰まりを緩和させ ることができるのだ。

まず、麻酔液に浸した綿棒を左右の鼻の中に3本ずつ入れた後、麻酔ガー ゼを15分間澄度鼻の中に入れる。麻酔後に鼻の粘膜にレーザーを当てるが、 それほどの苦痛は感じない。

このレーザー治療法は、鼻詰まりが重症など、体質によって効果が出にく い患者さんも若干はいるものの、80〜90%の患者さんに効き目がある。 治療の持続期間は1クールの治療(2〜3回以上の照射が望ましい)で、平 均して2年程度、効果が長い人では、5年ほど快適に過ごせる。

ただ、Mさんのように花粉以外にも原因がある人は、通年でいつでも治療 が可能だが、スギまたはヒノキが原因の花粉症の人は、花粉症のシーズン中 はレーザー治療の効果が低下する。そのため、シーズン以外の5月から翌年 の1月初めまでに1回目の治療を開始するといいだろう。

治療時間は麻酔を含めても1時間以内で終わるので、昼休みや会社帰りで もそれほどの負担なく通院できる。費用は健康保険適用で、当クリニックの 場合は1回5500円程度(3割負担の場合。手術料のみ、診察料などは含まず) となる。

治療方法も多様化してきた今、特に症状のひどい人は、一度アレルギー検 査を受け、自分に合った治療法を選択してみてはいかがだろうか。
(談話まとめ:江木園貴=プレゼランス)

[出典:日経ビジネス、2008/04/14号、小林健彦=虎ノ門アイ・クリニック院長]

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