【人の健康に植物のカ】

5大栄養素と言えば、糖質・脂質・たんばく質・ビタミン・ミネラルだが、 第6、第7の栄養素をご存じだろうか?第6が食物繊維で、第7がファ イトケミカルだという。
ファイトケミカルは、訳せば植物性化学物質。植物の色素や香気、渋み・ 苦みのもとで、紫外線や虫から植物自身を守るために備えている機能であ る。ビタミンのような栄養素と異なり、代謝には必要なく、取らなくても欠乏 症は起こらない。しかし、植物の持つ機能を人が利用して、免疫力や抗菌、 抗炎症作用などの向上に役立てようと、研究が盛んだ。
最近の研究報告を見ると、米国の栄養学誌「The Journal of Nutrition」に は大豆イソフラボンに含まれるダイゼイン、ゲニスティンが前立腺ガンのリ スクを抑制するとある。その摂取量は1日当たり90mg。豆腐なら300g(約 1丁)、きな粉で約40g、納豆は120g(約2パック)になる。
また、ビルベリーやカシスなどに含まれるアントシアニジンは、日の働き をサポートするとともに、抗酸化力の強い成分としても知られるが、最近の 研究では、これらのべリー果実に含まれるアントシアノサイドが血管壁を強 化し、血流改善や血糖値の抑制作用があることも動物実験で分かってきた。
人の臨床研究でも、胃潰瘍の原因と言われ、日本人の6割以上が感染して いると推測されるヘリコバクター・ピロリ菌の駆除にアントシアノサイドが 有効だと報告されている。
食物の持つ機能を知り、いかにうまく活用するかが“健康のカギ”となる。

[出典:日経ビジネス、2008/01/07号、後藤典子=NPO日本サブノメント協会代表理事]

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