【美男・美女の作り方】

江戸には美人が少なかったので、美人が見つかると大騒ぎになった。1760 年代、谷中(東京都台東区)の笠森稲荷の前に鍵屋という茶屋があり、そこ にお仙という美しい娘がいて、江戸中の男たちが殺到した。
集まった男たちはお仙に見とれて、何杯もお茶を飲んだ。有名な絵師・鈴 木春信も訪れて、お仙の姿を描いた。錦絵は飛ぶように売れ、各地からお仙 を一日見ようとさらにたくさんの男たちが押しかけてきた。その騒ぎはまる で祭りのようだったという。
江戸の美人は、どのような顔をしていたのか。春信の錦絵によると、細面 で、鼻筋が通り、スツキリとしている。最近の「顔学」で言うシンメトリー(左 右対称)が取れている顔だ。実際、自然な表情は左右対称。一方、作り笑い や意識的な表情は左右対称にはならず、どこか違和感を覚える。相手をあ ざ笑うような表情をいつもしていると、口も曲がってしまう。
体はもともと左右対称にできているので、その意味では誰でもきれいな顔 になる。ただ何かストレスを抱えていると、心の窓である顔にはその緊張が 表れ、不自然な表情を作ってしまうのだ。風呂上がりにいい顔になるのは、 顔もリラックスしているからだ。そこで、顔をリラックスさせていい顔を作 る、中国秘伝の顔体挽を紹介しよう。 まず日のくぽみの骨の内側をもむ。 次に目頭と鼻のつけ根の間をもむ。小鼻から1cm離れたところをもむ。口 の両脇をもむ。親指でこめかみを押しながら、ほかの指で眉をなでる。全部 で5分。強くもみすぎてはいけない。

[出典:日経ビジネス、2007/12/10号、堀田宗路=医学ジャーナリスト]

戻る