【手軽にできるパッククッキング】

小説家の池波正太郎さんは、『むかしの味』の前書きに「一日に少量のも のを腹におさめ、わずかな空腹を覚えるようにしている。それが体調にもっ ともよい」と書いた。素材を生かしたうまいものを作り、それを少し食べ、 体調を維持することができれば、サプリメントに頼る必要はない。だが、料 理オンチの単身赴任者や独身の若者がそれを実行するのは難しい。
そんな料理オンチに勧めたいのが「パッククッキング」だ。これは、ホテ ルなどで使われている「真空調理法」を家庭の炊飯器に置き換えたもの。シ ェフの川平秀一さんが考案し、介護情報誌「夕べダス」の編集長、山崎幸江 さんが家庭用にアレンジした。
食品包装用の高密度ポリエチレン製ポリ袋に生の材料と調味料、水を入れ、 手のひらで軽く挟んで馴染ませた後、中の空気を十分抜いて入り口をしっか り閉じる。これを、炊飯器の内釜に入れた米と水の上に載せて炊き上げる と、ご飯とおかずが一緒にできる。
山崎さんにカレーライスを作ってもらった。1人前の野菜や肉を一口大に 切ってルーと水をポリ袋に入れ、お米と一緒に炊き上げるだけと簡単だ。ご 飯がいらない場合は電気ポットを使う。基本的には何でもできる。
調理は温度と時間の管理だ。それを炊飯器や電気ポットに任せてしまうこ の方法なら、料理ができるまでほかのこともできる。油を使わないので、脂 肪の取り過ぎを気にする必要もない。
パッククッキングの詳細や応用レシピに関する問い合わせは、夕べダスの 発行元、風入社(03−5800−5949)まで。

[出典:日経ビジネス、2007/10/01号、田野井正雄=医学ジャーナリスト]

戻る