【脳の老化とガンの予防に】

シイタケは、秋の味覚を代表する食材の1つだ。ハラタケ目キシメジ科の キノコで、椎の木に多く自生することから、「椎茸」と呼ばれるようになった という。我が国では古くから食材として用いられてきたが、16世紀に明の 李時珍が著した医薬書『本草綱目』などの書物にシイタケの薬効が記されて いることから、民間療法にも広く用いられていたようだ。
シイタケには、キチンやヘルセルロースといった食物繊維、トレハロース や還元糖などの糖質が多く含まれており、便秘や高血圧、動脈硬化などの予 防・改善に有効だ。血液中の過剰なコレステロールの排泄を促す、アミノ酸 のエリタデニンも含まれている。
シイタケのうまみ成分であるグルタミン酸は、「脳の栄養素」として欠かせ ない成分で、脳を活性化し、老化を予防する働きがある。また、抗ガン免疫 療法剤として活用されているレンチナンという成分も含まれており、ガンの 予防効果も期待できる。
シイタケを調理する前には、30分程度天日に当てるとよい。シイタケに多 く含まれるエルゴステリンが、紫外線を受けることでビタミンDに変化す るためだ。ビタミンDはカルシウムの吸収を高める効果があるほか、ガンが 増殖する際に必要な新生血管の生成を阻害すると言われている。
天日に当てたシイタケは、日常生活で不足しがちなカルシウムを多く含む 食材との食べ合わせがお勧めだ。味噌汁を作る際に、煮干しと一緒にダシを 取ったり、小松菜や切り干し大根などと具にするのもいいだろう。

[出典:日経ビジネス、2007/09/03号、白鳥早奈英=栄養学博士]

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