【こむら返りの予防法】

ふくらはぎの筋肉(排腹筋)が突然突っ張り、痛みとともに足を屈伸でき なくなる症状を「こむら返り」と言う。こむらとは、こぶらという言葉の転音 で、かぶら(根茎)を意味する。これが、足のふくらはぎを指すのである。稀に 手に起こることもあるが、この場合もこむら返りと呼んでいる。
こうした排腹筋の痙攣がなぜ起こるのか、現代の医学は明確な答えを出し ていない。ナトリウムやカリウムなどの電解質の低下、ビタミン不足、糖尿 病や副甲状腺ホルモンの分泌低下現象など、こむら返りの誘因、あるいは関 連するものをいくつか挙げているが、医学的な確証は得られていない。
こむら返りになりやすい状況は分かっている。一番典型的なのは、疲労で ある。本人は疲れているつもりはなくても、実際は体全体の筋肉が疲労のた めに硬くなっているのである。このような時は、夜中や明け方に寝返りを打 つだけで、こむら返りが起きてくる。
そこで、こむら返りを防ぐ方法として、試していただきたいのが膝の真裏 にある「委中(いちゅう)」というツボだ。昔は様々な病気でふくらはぎが引きつった時 に、溶血(しゃけつ)と言って、ここから血を取って痛みを和らげた。膝痛の時にも効く。 委中は、次のように刺激すると簡単だ。
まず膝で立ち、両手の指をそれぞれ揃えて、親指以外の指先が膝の真裏に 触れるようにしてから、手を挟み込んで正座をする。そうすると、適度に委 中が刺激される。これを夜、湯船の中で行う。正座は1分ほどでいい。これ を毎晩続けていると、こむら返りが起こりにくくなる。

[出典:日経ビジネス、2007/07/16号、堀田宗路=医学ジャーナリスト]

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