【転ばぬ先の「葉酸の日」】

今年から4月3日は「葉酸の日」という記念日になった。「葉酸と母子の健 康を考える会」が制定した。
葉酸とは何か。ビタミンB群の1つで、B9とも言う。ホウレン草から見つ かったのでこう名づけられた。DNAの合成や細胞分化に作用するので、特 に胎児や乳幼児には欠かせない。不足すると、脳や脊髄の先天異常や発育不 全のリスクが高まる。
米国では1992年から、葉酸を1日400マイクログラム(マイクロは100万 分の1)取るよう勧めてきた。さらに98年以降、パンやパスタ、シリアルなど 穀物製品類に葉酸を添加することを義務づけた。先天異常は妊娠が分かって からでは間に合わない。常日頃の葉酸摂取がモノをいう。結局、この政策が 功を奏して発症率は半減した。
葉酸の恩恵を受けるのは、女性ばかりではない。葉酸には血液中に蓄積す るホモシステインを減少させる働きがある。ホモシステインは体内で作られ るアミノ酸の一種で、血管を傷つけ動脈硬化のリスクを高めるが、葉酸があ ると代謝されて無害になる。脳卒中や心筋梗塞の予防を考えるなら外せな い。「葉酸の日」を機に、その効能に対する理解が広まるなら喜ばしい。
葉酸が含まれる食材には、ホウレン草やブロッコリー、レバーなどがある が、必要量を摂取するにはホウレン草なら2束以上になる。しかも、天然の 葉酸は体内での吸収率が低く、加熱にも弱い。となると、吸収率が高まるよ う合成された葉酸のサプリメントは利用に値する。葉酸を含むビタミンB群 のサプリメントで取るもよし。

[出典:日経ビジネス、2007/05/14号、後藤典子=NPO日本サプリメント協会代表理事]

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